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地質調査技士

建設だけでなく、防災・環境などを幅広く担うための資格です。このページでは地質調査技士の仕事内容や資格取得の概要などを紹介しています。

地質調査技士とは

地質調査技士とは地質調査をはじめ、ボーリングなどの計測なども行う技術者のことです。2015年より国土交通省が行っている技術者資格の登録制度に登録されており、働く環境によっては資格取得によって別途手当が支給されるケースも多く、今後さらに活躍の場が拡大することが期待されています。

地質調査技士の仕事内容

  • 建設を目的とした調査に関する業務
  • 地震や地滑りなど自然災害を対象とした防災に関する業務
  • 崩壊防止の施設や道路・トンネルなどの維持管理に関する業務
  • 土壌の状況の把握や、その対策を行う環境に関する業務

上記の内容が主な仕事となります。

地質調査の場合、ボーリングを活用した調査がほとんどですが、ボーリングの操作以外にも現場の工程管理、安全管理、土質の解析・分析・判定、報告書の作成なども業務のひとつです。防災や環境への業務など幅広く担っています。

地質調査技士を取得するには

地質調査技士になるためには、地質調査技士の資格検定試験を受け合格しなければなりません。

  • 現場調査部門
  • 現場技術・管理部門
  • 土壌・地下汚染部門

上記の3部門に分かれており、部門ごとで受験資格も異なります。下記のいずれかの条件を満たしていなければ受験できないので注意しましょう。

現場調査部門

  • ボーリング実務経験が通算して5年以上の者
  • 協会が指定した指定学科卒業の者は2年以上の実務を経験した者

現場技術・管理部門

  • 大学または工業高等専門学校の土木工学科・建築学科・地質学科等地質調査に関連する学科を卒業しており、実務経験が3年以上の者
  • 大学または工業高等専門学校の前項に掲げる学科以外の理工系学科を卒業しており、実務経験が5年以上の者
  • 実務経験が8年以上の者

土壌・地下水汚染部門

  • 大学または工業高等専門学校の土木工学科・建築学科・地質学科など地質調査に関する学科及び化学(工学)など環境に関連する学科を卒業しており、実務経験が3年以上の者
  • 大学または工業高等専門学校の前項に掲げる学科以外の理工系学科を卒業しており、実務経験が5年以上の者
  • 実務経験が8年以上の者

地質調査技士の試験概要

現場調査部門

四肢択一の筆記試験と記述式、口頭試験で構成されています。学科試験では「地質、測量、土木・建設一般等の知識」「現場・専門技術の知識」「調査技術の理解度」「管理技法」などが出題され、記述問題ではボーリング作業や工程・安全・品質の管理などが出題範囲です。口頭試験では実務経験に基づいて技能的な知識が必要とされるでしょう。

現場技術・管理部門

四肢択一と記述式で出題されます。学科試験では「地質、測量、土木・建設一般等の知識」「現場・専門技術の知識」「調査技術の理解度」「解析手法、設計・施工への適用」「管理技法」などが出題され、記述式では倫理綱領に関する問題や地質調査技術等に関する問題で構成。

土壌・地下水汚染部門

筆記試験だけとなっており、「地質、測量、土木・建設一般等の知識」「現場・専門技術の知識」「調査技術の理解度」「管理技法」と、記述式で倫理綱領に関する問題や土壌・地下水汚染調査の計画や現場技術、修復技術に関する問題が出題されます。

地質調査技士の合格率

  • 現場調査部門:合格者151名 合格率39.3%
  • 現場技術・管理部門:合格者262名 合格率32.1%
  • 土壌・地下水汚染部門:合格者13名 合格率32.5%

2021年の各部門の合格者数・合格率は上記の通りです。おおよそ30%~40%程度と考えられるでしょう。記述式もあるため、しっかりと受験対策を講じておかなければ合格は難しいと言えます。

参照元:過去問と解答速報『資格試験_合格支援隊』(https://kakomon-goukaku.com/tishitutgs-01/#toc4)

地質調査技士の年収

地質調査技士は400万円から800万円程度の年収と言われています。技術スキル・年収・勤務エリアなどで年収は大きく異なりますが、待遇自体は決して悪いとはいえません。また国土交通省の技術者資格登録制度に登録されたことで、資格手当などが設けられているケースがほとんどです。また企業によっては資格取得のバックアップサポートがあるケースも。

参照元:施工管理求人 俺の夢(https://oreyume.com/magazine/work/18189/)

地質調査技士の働き先

地質調査技士は多種多様な土木・建設現場で活躍できる資格なので、幅広い環境で勤務できるでしょう。資格取得によって給与アップが見込め、さらなるキャリアアップにつながります。土木・建設現場の仕事でキャリアアップしたいなら、資格取得を検討してみてください。

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