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公害防止管理者

公害防止管理者は公害を防止するための専門的な資格です。特定の工場や施設では必ず選任しなければなりません。このページでは公害防止管理者の仕事内容や資格概要などを紹介しています。

公害防止管理者とは

1960年ごろ高度経済成長期に工場で勤務するスタッフや近隣住民への公害における健康被害が拡大し、社会問題となった背景があり、1971年「特定工場における公害防止組織の整備に関する法律」が制定されました。この制度が発足したことで「公害防止管理者」の制度が開始。公害防止管理者とは公害が発生する原因となる特定の工場に選任し、有害物質・騒音などを検査する資格のことです。

特定工場事業内容

  • 製造業(物品の加工業を含む)
  • 電気供給業
  • ガス供給業
  • 熱供給業

指定施設

  • ばい煙発生施設
  • 特定粉じん発生施設
  • 一般粉じん発生施設
  • 汚水等排出施設
  • 騒音発生施設
  • 振動発生施設
  • ダイオキシン類発生施設

上記の特定工場やして施設の場合は、必ず公害防止管理者の選任義務が生じます。

公害防止管理者の仕事内容

公害を防止するための対策をたてる重要な役割を持った専門家と言えます。専門分野に関する原料・燃料などの検査を行い、公害が起こる可能性の高い施設の操作・点検・整備なども実施する仕事です。また排出された煙・汚水などの濃度測定・記録を行う、測定機器の点検や補修も実施します。公害防止管理者は公害を発生させない環境を整え、維持管理するのが仕事なので、幅広い業務に携わる必要があるでしょう。また事故などが発生した場合、適切な対応もしなければなりません。

さらに公害防止管理者法では事業者に対し、公害防止管理者を選任するだけでなく、公害防止組織の整備も義務付けています。それは従業員全員が環境に対して意識を高めることで、公害防止につながると考えているからです。この考えから公害防止管理者は、従業員に環境・公害への講習を実施する場合もあるでしょう。

公害防止管理者を取得するには

国家資格を受験する方法と資格認定講習を受講する方法があります。

国家試験を受験する場合は受験資格の条件はなく、一般的に10月に試験が行われ、12月ごろに合格発表です。札幌・仙台・東京・大阪・広島・福岡などで試験が実施され、開催エリアは年毎で変わるので注意しましょう。試験日程や場所などは必ず公式サイトで確認してください。

資格認定講習を受講する場合は、技術資格または学歴及び実務経験資格のいずれかが必要となります。技術資格は資格区分ごとで異なり、技術士・環境計量士・毒物劇物取扱責任者・薬剤師などです。学歴及び実務経験資格とは大学・短大・専門学校などの学歴ごとで必要とされる経験年数が決められており、資格区分で決められた経験を満たした人だけが受講できます。これらの条件をクリアしていれば仮申し込みができ、書類審査を通過した人だけが本申し込みし受講するという流れです。

公害防止管理者の試験概要

国家試験で資格取得を目指す場合には受験者の負担を減らす目的で科目別合格制度が用意されています。

科目合格の科目免除

公害防止管理者の資格試験を受けた方で一部の科目だけ合格した場合、同様の試験を受けるケースに限って3年間合格した科目だけは免除することが可能です。ただし科目免除を受けるためには、申請が必要となります。

区分合格の科目免除

公害防止管理者の試験に合格し、別の資格の試験を受けるケースだと共通科目を免除可能です。このケースだと免除の期限はなく、科目免除の申請は必要となります。

公害防止管理者の合格率

一般社団法人産業環境管理協会の報告によると、令和3度の合格率は全体で28.9%です。区分ごとで見ていくと大気関係の第一種が26.2%、水質関係の第一種が38.5%となっています。この結果からみても、決して簡単な試験ではありません。しっかりと受験対策を講じて勉強しなければ、合格しにくい試験と言えます。

参照元:(pdf)一般社団法人産業環境管理協会(https://www.jemai.or.jp/polconman/examination/dd4ht300000005fn-att/R03_summary.pdf)

公害防止管理者の年収

幅広い業界で業務しているため、業務内容によって年収も大きく異なります。

  • 設備保全・保守:350万円程度
  • 環境測定:362万円程度
  • 施設運転管理:310万円程度

上記のような年収が平均となっており、地方よりも東京の方が年収が高い傾向にあります。現場での経験を積むことで年収アップが見込める職業と言えるでしょう。

参照元:indeed(https://jp.indeed.com/career-advice/careers/what-does-a-pollution-control-manager-do)

公害防止管理者の働き先

製造業だけでなく、電気・ガス・熱供給業など様々な業界活躍できる資格です。特定工場では有資格者を選任しなければならないため、非常に需要は安定していると言えるでしょう。よりキャリアアップをしたいと考えるなら、公害防止管理者の資格もオススメです。ぜひ資格取得を検討してみてください。

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