ソイルクリート工法は地山に法面(のりめん)を造成する際に用いられる工法であり、工事費用を抑えつつ安全性を高めたのり枠を構築することが可能です。土木施工管理技士として知っておくべき「ソイルクリート工法」を紹介します。
ソイルクリート工法は欠円状にした組立枠を用いる吹き付け枠工法であり、複雑なのり枠を使うことなく地山に対して法面を安定的に施工することが可能です。
ソイルクリート工法は凹凸が多くて整形が困難とされる法面や、長大で岩質な法面など、モルタル吹き付けや植生だけでは安定性を確保できないような際に利用されます。
また、のり枠には複数の種類が存在しており、地山補強を目的としたのり枠や、盛土に適したタイプ、切土に適したタイプなど、条件に応じて使い分けられることも特徴です。
ソイルクリート工法ののり枠は簡易的に組み立てられる枠であり、複雑な枠組みを必要としません。そのため、事前に地山の整形を行わなくても施工場所に合わせて調整できます。
ソイルクリート工法の枠は簡易的な組立枠でありながら、法面の形状に合わせて組立枠を設置できることがメリットです。これにより、もしも地表が剥がれたとしても組立枠は剥がれることなく維持されます。
ソイルクリート工法のメリットとして、低コスト化を実現できるという点も見逃せません。ソイルクリート工法の組立枠は軽量でシンプルな構造になっており、施工場所まで大型トラックなどで運搬する必要がありません。そのため、移動にかかる諸費用を節約して工事コストを抑えられることが重要です。
ソイルクリート工法は吹き付け枠工法の1種であり、モルタルを吹き付けて施工します。そのためコンクリートを使用せず、コンクリートの運搬や施工にかかるコストを抑えられることがポイントです。さらに、モルタル補強材を使って密着性を高めれば、凍結や融解に対しても高抵抗の安定したのり枠を造成できます。
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