PRIDE~次世代へつなぐ 土木施工管理技士の新しい働き方 » 【知識】土木工法の種類 » トラベラークレーンベント工法

トラベラークレーンベント工法

トラベラークレーンベント工法は橋梁の施工に用いられる工法の1つであり、橋下へトラッククレーンを設置できない環境で利用されます。橋梁の架設や土木工事に携わる土木施工管理技士として知っておくべきトラベラークレーンベント工法についてまとめました。

トラベラークレーンベント工法とは

トラベラークレーンベント工法とはトラベラークレーンを使った橋梁架設の施工法であり、橋下にトラッククレーンを設置して工事ができないような場合に採用される工法の1つです。例えば流水部や鉄道、交通を遮断できない道路など橋の下の空間を活用することが困難な場面において、トラベラークレーンベント工法が用いられます。

トラベラークレーンベント工法であれば、橋をかける建設予定地において橋桁の下部空間を使えない場合でも施工することが可能です。

トラベラークレーンベント工法の特徴

他の工法では対応できないシーンに対応できる

例えばトラッククレーンベント工法の場合、トラッククレーンを設置するための空間がなければ橋を架設することができません。また、交通量や交通機能の問題など物理的な問題以外でもトラッククレーンを設置できないようなケースは考えられます。

しかしトラベラークレーンベント工法であればそんなシーンでも施工が可能です。

架設時の強度計算や補強が重要になる

トラベラークレーンベント工法では、トラベラークレーンを使って走行軌条を設置し、それを前進させながら架設していきます。そのため、トラベラークレーンや走行軌条の強度計算や補強が絶対的に重要であり、事前に厳密なシミュレーションと計算が行われていなければ施工を実施できません。

多くの仮設備が必要で工期が長くなりやすい

トラベラークレーンベント工法ではトラベラークレーンを、走行軌条を使って前進させながら少しずつ架設工事を進めていくという特性上、どうしても仮設備が多くなり、それを整えるための設備や部材、また作業が増えてしまいます。そのため工期が長引きやすくコスト面でも負担が大きい点に要注意です。

トラベラークレーンベント工法による橋梁の架設工事の流れ

トラベラークレーンベント工法の流れは一般的に以下のようなものです。

  1. 橋梁の建設予定地と建設計画に合わせて綿密な計画を練る
  2. トラッククレーンを使って側径間の架設を行う
  3. トラベラークレーンを動かすための走行軌条を側径間に設置する
  4. トラベラークレーンを走行軌条の上に組み立てる
  5. トラベラークレーンで橋梁の架設を行いながら順次前進させる
  6. 橋梁の施工が完了したらトラベラークレーンを解体する

トラベラークレーンベント工法は建設予定地の上部で少しずつ橋を延ばしていく工法になるため、落下防止や事故防止についての配慮が必須です。

本サイトの監修・取材協力企業

株式会社ティーネットジャパンとは

発注者支援業務において
日本を代表する企業

株式会社ティーネットジャパンは、公共事業の計画・発注をサポートする「発注者支援業務」において日本を代表する建設コンサルタントです。
建設コンサルタントにおける『施工計画、施工設備及び積算』部門の売上げで22年連続業界1位を獲得(『日経コンストラクション』2024年4月号「建設コンサルタント決算ランキング2024」)。主に官公庁の事務所に拠点をおいた業務のため、官公庁に準じた完全週休2日制。ゆとりある環境です。

株式会社ティーネットジャパン 公式サイト
引用元HP:株式会社ティーネットジャパン 公式サイト
https://www.tn-japan.co.jp/ja/
       

(株)ティーネットジャパン 全国積極採用中
求人情報をチェックする