土木工事・建設工事の現場においては、大規模な重機を使用しておこなわれる工事も少なくありません。そして、重機を安全に稼働させられるよう管理していくことは、土木施工管理技士の仕事のひとつです。
ですから、現場で活躍するさまざまな重機が、それぞれどういった役割をもっているのか、そして運転したり操作したりするのにどのような免許・資格が必要であるのか、といった知識はとても大切です。こちらでは、おもな重機の種類について紹介していきます。
土砂を掻き起こしたりそれを運搬したりする際に使用する建設機械です。作業内容に合うように、アタッチメントを変えられるため、さまざまな工事に対応できます。操作をするには、車両系建設機械運転技能の資格が必要です。
地面を掘り下げ、それをすくい、持ち上げる作業をするための建設重機です。四輪駆動なので、悪路や急斜面でも操作ができるのがとても便利です。3トン以上の機械を操作をするには、技能講習・大型特殊免許を取得しておく必要があります。
掘削作業・積込作業・粉砕および選別作業・整地作業をおこなうための機能をもつ建設機械です。全旋回式のミニショベルタイプなら、狭い現場での利用にも適しています。操作には車両系建設機械運転技能講習が必要です。
荷を吊り上げ、かつ、吊り上げた荷を運搬するための装置です。トラッククレーンやラフテレーンクレーンほか、さまざまな種類があるのもクレーンの特徴です。クレーンを扱うには、玉掛け技能講習やクレーン運転特別教育を受ける必要があります。
荷台を傾けることができるトラックです。軽自動車サイズの小さなものから、11トンもの土砂や砂利を積載できる大型のものまであります。ダンプカーを扱うためには、車両総重量に応じた運転免許を取得しておく必要があります。
整地作業や除雪作業に使用される重機です。ななめに設置されているブレードを使って、掘削した土などを一方に寄せる方法で整地をおこなうことができます。取り扱いに際しては、大型特殊免許と車両系建設機械運転者資格が必要です。
おもにアスファルトの地ならしのために使用されます。前輪と後輪の巨大なローラーで振動を与えることで地固めや舗装作業に従事する車両です。運転および作業をするためには大型特殊免許取得のほかに、締固め用機械の運転特別教育を受講が義務付けられています。
フォークと呼ばれるつめの部分を昇降・傾斜させられる荷役運搬機です。荷物の積み下ろしには欠かせない建機だといえます。積載量1トン以上のフォークリフトを扱うためには、特殊免許のほか、フォークリフト運転技能講習修了証が必要になります。
ロードローラーは、道路工事や土木工事で使用される建設機械で、路面や地盤をしっかりと締め固めるために用いられます。ロードローラーは、アスファルトやコンクリートを均一に固めて道路の強度を高めたり、建物の基礎地盤を安定させるために欠かせない存在です。
ロードローラーにはさまざまな種類があります。鉄製ローラーを使ったタイプのほか、ゴム製タイヤを装備したタイプや、狭い場所での作業に適した手押し式のものもあります。これらの違いにより、操作するために必要な資格も変わってきます。
キャリアダンプは、主に運搬作業や荷役作業で使われる建設機械です。特に、一般的なダンプカーでは走行が難しい悪路や不整地での作業を前提に設計されている点が大きな特徴です。キャリアダンプは土木工事現場での土砂や資材の運搬に加え、農業や果樹園などでも幅広く活躍しています。
キャリアダンプを操作するためには、積載荷重や使用する環境によって異なる資格が必要です。例えば、最大積載荷重が1トン未満のキャリアダンプを操作する場合には「不整地運搬車運転特別教育」を修了している必要があります。
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