クラッシャーとはコンクリート圧砕機のことで、コンクリートを砕くときに使用される機器です。先端のアタッチメントを作業の内容によって取り換えることができ、クラッシャーのサイズも多種多様あります。中には地上から数メートルまで届くような長いブーム・アームが搭載されている多段階式の超長尺タイプの解体機器も。作業の半径内の安全性や転倒防止のための重量への安定度などの性能が求められるでしょう。
コンクリートを砕く必要がある場所であれば、クラッシャーはどこでも活躍しています。たとえば鉱山や採掘現場などで活用する場合は大きなサイズのクラッシャーを使用し、家庭のエクステリアなどで活用する場合は小型タイプのクラッシャーが使用されるでしょう。つまり幅広いシーンで活用できる機器と言えます。
クラッシャーは様々なタイプがあり、粉砕方法などによって大きく4つの種類に分けられます。ここでは各々の種類の特徴について具体的に見ていきましょう。
ジョーは英語で顎、クラッシャーは固体を破砕する意味を指し、顎のような外見をしているコンクリート圧砕機を表しています。ジョークラッシャーとは固定歯・動歯の2つがあり、動歯がスイングする構造になっており非常にシンプルな仕組みです。一次破砕向けになっており、コンクリートを割るという単純な作業に適している種類になっています。
ひっくり返したすり鉢のような構造になっており、内側はマントルが振動しつつ回転しており、原石を外枠に当てながら破砕する仕組みです。二次破砕・三次破砕に向けになっており、プラントで用いられるケースがほとんどでしょう。コンクリートを削りながら割るときに活用されます。
ハンマーでたたきながら、打撃板という鉄板にぶつけて破砕するという仕組みです。二次破砕向けになっており、破砕後の粒が揃いやすいので成形用に適しています。ただし破砕機の内側の摩耗が非常に激しく、粉じん・騒音が多いというマイナス点も。そのため摩耗の状況によっては度々修繕・交換などが必要になる恐れもあるので注意してください。また鉱山などでは問題はありませんが、周囲に居住地などがある場合で使用する場合は周囲への配慮が欠かせません。
ロールクラッシャーとは歯が搭載された2軸のシャフトが回転しながら、コンクリートを破砕する仕組みになっています。機器によっては4軸などの多軸タイプも存在しており、基本的にアスファルトなどを破砕するときに向いている種類です。
クラッシャーを取り扱うための特別な資格は必要ありません。家庭で活用するような小型タイプのクラッシャーであれば、比較的容易に操作できるでしょう。ただ大型タイプのクラッシャーの場合はコツをつかまなければならず、ある程度の経験を必要とする可能性もあります。そのため経験を積みながら、クラッシャーに慣れることが大切です。
クラッシャーは特に専門的な資格は必要なく、誰でも操作できる機械です。サイズや破砕する仕組みなどで複数の種類が存在し、それぞれの状況に合ったクラッシャーを使い分ける必要があります。
土木工事などを行ううえでクラッシャーに限らず、多種多様な機械を操作するシーンがあるでしょう。中には専門的な資格がなければ運転できない機械もあり、興味のある機械があれば必要な資格取得も検討してみてください。資格を取得することで建築業界への就職の幅も広がるだけでなく年収アップも期待できるでしょう。
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