土木作業員は、地域のインフラを支える大切な仕事です。体力は必要ですが、大きなやりがいを感じられるでしょう。土木作業員の仕事内容・なり方・給料・将来性などをまとめましたので、参考にしてください。
土木作業員は、道路や河川、水道、ガス、通信などのインフラ整備、宅地の区画整理、農地の圃場(ほじょう)整備などを行う仕事です。大型重機で土地の掘削や造成を担当します。地域機能の土台づくりをおこなう公益性の高い仕事と言えるでしょう。
土砂の採掘や地ならし、私財の運搬を担う「土工」と重機免許を有しオペレーターとして仕事をする「機械土工」の2つに分けられます。
雇用形態は、アルバイトや日雇い、非正規が多く、外国人労働者の雇用も増えています。体力面でハードではありますが、作業ロボットの活用も模索されるなど、以前よりきつさも減ってきている傾向です。
土木作業員になるための資格や学歴はありません。工業高校や土木系の学校を経て就職する人もいますが、未経験から入る人もいます。働きながらスキルアップのための資格を取得して、活躍の場を広げたり、給料のアップを目指したりできる仕事です。
未経験から土木作業員を目指す場合は、アルバイトなどで経験を積むと近道かもしれません。慢性的に人手不足のため、ある程度の経験と信頼を構築できれば、正社員のチャンスがあります。
重機作業を行う作業員になる場合は、重機の種類に応じた免許・資格を取得しなければいけません。
また、土木作業員からのキャリアアップが目指せる資格に「土木施工管理技士」があります。「専任技術者」として現場監督などの立場を任せてもらえるようになる資格です。土木施工管理技士経験者が現場経験を積むというキャリアの描き方もあるかもしれませんが、土木作業員から土木施工管理技士へのステップアップが一般的でしょう。
土木作業員の給料は、日給月給制が多いです。仕事をした日だけ給料が発生する仕組みで、天候によって作業ができない日は給料が発生しません。また、アルバイトや日雇いなど非正規雇用も多いことからも、収入は不安定になりやすいでしょう。しかし、免許の取得や現場の管理者にステップアップすることで昇給が期待できます。
厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査」(※)によると、土工(土木作業員を含む建築作業に携わる人)の所定内給与額は277.9万円でした。
トンネルやダム、河川など、地域の人々の生活基盤を構築する仕事に携われることから、人の生活を支えている誇りが持てる仕事です。建造物なら後々まで、自分も関わった仕事なのだと自負できるでしょう。社会的貢献度の高さがやりがいのひとつです。
また、重機の操縦ができるようになるなど、専門的な資格を取得して成長していくこと、それによって昇給していくことがやりがいにつながります。
土木作業員の就職先は、土木工事業を行う建設会社、土木施工会社、ゼネコンです。全国で事業展開する大手から親方の個人企業など、様々な規模があります。また、会社によって、「掘削工事が多い」「舗装工事がメイン」などの特徴があるため、携わりたい作業に合う就職先を探すといいでしょう。
就職すると、先輩の指導で経験を積みます。最初に任されるのは力仕事がメインです。少しずつ経験を積み重ね、重機の免許などを取得して、活躍の場を広げていきます。
土木作業員の需要は安定していますが、人材は慢性的な不足状態です。そのため、労働環境の改善や待遇の向上などを実施して働きやすい環境整備が進んでいます。作業も機械化・自動化が進み、安全に作業できるようになってきているのも業界の特徴です。ただし、体力が必要であることに変わりはないため、年齢を重ねるほど厳しくなっていきます。資格取得などでキャリアを構築していく意識が必要です。
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