電気通信工は、情報通信関連の設備を構築する工事を担当する技術者です。特別な資格は必要ありません。ここでは、電気通信工の仕事内容・なり方・給料・将来性などをまとめました。
電気通信工は、通信関連の設備工事を行う仕事です。携帯電話やパソコンなどを使うために必要な環境を整えます。防犯カメラの設備も電気通信工の業務範囲です。オフィスや一般家庭、商業施設などで作業します。
具体的な業務内容は、オフィス内のパソコン同士を接続する「LAN」の工事、テレビの受信アンテナをマンションの屋上に設置するテレビ共聴設備工事、防犯カメラやインターホン、火災報知器など60V以下の電圧で使用される設備を設置する弱電設備工事、学校や工場、店舗などの構内放送設備工事、携帯電話基地局工事など。
5Gが登場するなどIT化が進んでいく現在では、情報通信設備がない生活は考えられません。電気通信工は、生活に欠かせない職業のひとつでしょう。
なお、似た名称の職業に「電気工事士」があります。電気工事士は国家資格が必要で、電気通信工より電力が大きい電気設備に関わる仕事をする職業です。電気通信工は、業務範囲が通信に限られており、国家資格は必要ありません。混同しないように注意しましょう。
電気通信工は、学歴・資格・経験が関係なく、未経験でもチャレンジできます。電気通信工事を請け負う会社に就職して、先輩に教わりながら、仕事を習得していくのが一般的です。
未経験からはじめる場合は、会社の説明会・ホームページなどで、どのような教育制度を採用しているかなど、事前にチェックしておきましょう。丁寧に指導してくれる会社だと安心して働けます。
人手不足のため、未経験でも採用されやすい職業ではありますが、電気通信に関わる仕事なので、専門知識があると有利であることは間違いありません。そのため、早いうちに電気通信工になりたいという意思が固まっているのであれば、電気・電子工学や情報工学の専門的な勉強ができる高校・専門学校に通うといいでしょう。
電気通信工の給与に関する公的なデータは公開されていませんが、平均年収はおよそ350~450万円が予想されます。
資格は必要ありませんが、業務内容によっては関連資格を取得している場合に手当てがつくこともあります。また、初任給は20万円前後からのスタートと考えておくといいでしょう。
現場経験を積み、大きな仕事を任せてもらえるようになれば、収入アップも期待できます。
通信工事は、「電話をかける」「インターネットを見る」「テレビを視聴する」といった日常の行動に関わる仕事です。そのため、工事完了後、お客さまから「ありがとう」と声をかけられることも多いです。直接言われる感謝の言葉にやりがいを感じる人は少なくありません。
また、生活に必要な工事なため、客先でぞんざいに扱われることもなく、接客ストレスを感じることは少ないでしょう。
自分の仕事が人々の社会生活を支えていることに、誇りをもって取り組める仕事と言えます。
電気通信工事を請け負っている会社が主な就職先です。
携帯電話基地局工事を専門にしている会社やテレビ共聴設備工事をメインに請け負っている会社など、専門を絞っている会社もあります。様々な業務を請け負っている会社がいいか、専門性のある会社がいいかという視点で会社選びをしてみてもいいでしょう。
人材不足なため、未経験でも採用してもらえる会社が多いです。
ただし工事内容によって、屋外や高所での作業をすることもあります。作業環境など、自分の適性にあっているかを考慮して就職先を選んでください。
電気通信の分野は、5Gの普及などにより、需要が高まっています。スマートフォンやパソコンなどでの通信量も増大傾向です。5Gの利用に欠かせないのは、携帯電話基地局工事。その工事を請け負うのが電気通信工です。
電気通信工の仕事は、今後も需要が高まっていくと考えられます。
電気工事士とは異なり、電気通信工は資格が必要ありません。未経験でもチャレンジできる仕事です。しかし関連資格を取得したり、業務経験を積んだりと、技術を向上させていくことで、管理を担う業務まで任せてもらえる可能性があります。
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