環境コンサルタントは、企業活動が環境へ与える影響などを調査し、課題解決のための助言をする仕事です。極めて専門的な知識が求められます。ここでは、環境コンサルタントの仕事内容・なり方・給料・将来性などをまとめました。
企業や官公庁へ環境保全の専門家として問題提起やアドバイスをするのが環境コンサルタントです。環境への影響を分析するために、データの収集、調査、解析を行い、クライアントが抱えている課題を見つけ、解決方法を提案します。
地方自治体や環境省など行政機関で仕事をする人や、NPO・NGOなどの団体で仕事をする人、海外で活動する人などがいます。
仕事内容を大きく分けると、企業の社会的責任による分析、開発・建設事業などの事前調査、企業イメージ向上のための環境保全活動に対する助言などです。
世界的に環境問題は重要性を増していることから、企業として環境に配慮した活動が求められています。しかし、プロのアドバイスがなければ配慮は行き届きません。そのため、環境コンサルタントによる的確なアドバイスが必要とされています。
環境コンサルタントになるためには、環境コンサルタント業務をしている会社に就職する方法があります。特別な資格はありませんが、専門的な知識が必要なため、誰でもなれるわけではありません。
大学などで学び、研究した上で、就職するという流れが一般的です。専門知識なく就職をして業務を通して覚えていくタイプの仕事ではないと言えるでしょう。環境関連の資格取得も就職には有利です。
専門性が高く、一般的な就職市場に人材がいないことから、一般求人情報では求人を見つけることは難しいでしょう。エコや環境ビジネスに特化した企業情報を集めたサイトなどをチェックしていると、求人情報も集まってきやすくなります。
自分で働きたい企業に対し、メールや電話で問い合わせるという活動力も必要です。コンサルタントという仕事の性質柄、受け身になるのではなく、自分で考え主体的に動くことで道が開けてきます。
環境コンサルタントの給料は、企業規模や業種によって大きく差があるのが特徴です。およそ350万円~1000万円までと大きな差があります。実力主義なので、能力による差も大きいです。
同じ環境コンサルタントでも、コンサルタント会社で就職すると給料が高い傾向があります。資格取得によるステップアップも可能。会社によっては、資格手当が用意されています。逆に実力がないと大手のコンサルタント会社に就職しても給料がなかなか上がらないかもしれません。
環境コンサルタントは忙しく労働時間が長い傾向がありますが、会社によってはみなし残業代が含まれた基本給になっており、残業代がつかないことがある点にも注意したほうがいいでしょう。
環境問題という地球規模の社会貢献がやりがいに直結します。自分の仕事によって、地球環境が守られて、後の世代に美しい地球を残せると思えば、自然と仕事へのモチベーションも上がることでしょう。
仕事の内容によっては、クライアントの利益と社会のニーズ、専門的な知見を合わせることに難儀するかもしれませんが、そうした難しい仕事でいい提案ができ、実現できたときは喜びも大きいのではないでしょうか。他の仕事ではなかなか得られない達成感を味わえるでしょう。
様々な社会問題と向き合うことになるため、新しい情報が入りやすく、飽きることはありません。地球環境という壮大なテーマでのミッションは、仕事への充実感を得られます。
就職先は、環境コンサルタント会社か都市開発、建設会社、デベロッパーなどです。大型商業施設やマンション、工場などの建設物は、地域の生活環境や生態系への影響などが危惧されやすいため、丁寧な調査と問題点の改善が求められます。
他の就職先としては、環境問題を扱う調査会社や研究所、NPO団体などです。環境問題への意識はたかまっているため、幅広い業界で人材は求められているでしょう。
コンサルタント会社へ就職してから「環境計量士」「環境アセスメント調査員」などの資格を取得するとより様々なフィールドで活躍できます。
環境ビジネスは、今後も重要な仕事として注目されていきます。環境保全の取り組みは、省エネから廃棄物処理、再生リサイクル、新エネルギーなど、新たな解決策がどんどん模索されている状況です。それに呼応して、法整備や規制も行われます。
そうした情報をキャッチしながら、企業活動とのバランスを取っていく重要な使命を担うのが環境コンサルタント。将来的にもニーズは安定していると予想されています。
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