内装のトータルデザインをてがけるインテリアデザイナー。こちらでは、具体的な仕事内容や収入、やりがい、就職先や将来性などについて紹介しています。
お客さまが理想とする内装について、さまざまなニーズをしっかりとヒアリングするところからが、インテリアデザイナーの仕事です。仕事の対象となる空間は、店舗やホテル、オフィス、個人宅など、多岐にわたります。そして、ヒアリングしたニーズを実現するためのコンセプトを、着実に構築していきます。
コンセプトを表現する際には、ラフスケッチのほか、コンピューターグラフィック、模型といったアイテムを使用しながらお客さまへの対案をおこなうのが一般的です。家具や壁紙、カーテンなどのほか、照明などについての企画も取り扱います。
インテリアコーディネーターが、すでにできあがった空間に合うように室内コーディネートを手掛けるのに対して、インテリアデザイナーは、壁紙や床材を選択するところから空間づくりに参加してく点において、業務内容に違いがあるといえます。
また、インテリアデザイナーとインテリアプランナーの違いについてですが、仕事内容が重なる部分が大きいため、明確に区別するのは難しい場合もあります。違いをあげるとすれば、前者が、設計をふくめた内装全般を担当するのに対し、後者は、室内空間をつくあげる際の設計に加え、企画および工事管理もあわせて担当する点だといえるでしょう。
インテリアデザイナーに求められる資質の中でも、重要なもののひとつとして、色彩の知識があげられます。それぞれの色がもつ性質が、見る人の心理に異なる影響や印象を与えるからです。空間をデザインする者としては、色彩の知識をふまえた上で、依頼者のニーズに対応していく能力が必要不可欠だといえるでしょう。
また、この仕事では、CADを使用したり、あるいは設計を担当したりする可能性もあります。これは、空間内の配線や照明などを含めたコーディネートをまとめて依頼されることがあるためです。その場合、建築関係の知識が必要になります。そのため、この職業についている人は、建築系の大学や専門学校を卒業しているケースが多いようです。
企業の規模などにも左右されますが、一般的には、ハウスメーカーやデザイン事務所などの場合、普通のサラリーマンなどと比較して、年収にそれほどの差はありません。平均年収としては350~450万円（※）ほどが見込まれます。ただ、若手のうちは軒並み同じような年収であっても、キャリアを重ねていくと、個々の能力差が大きくなるため、それが収入にも比較的ダイレクトに反映されます。
また、独立してデザイン事務所などを立ち上げた場合など、成功すればさらなる収入アップにつながる可能性も、ゼロではありません。つねにクオリティを追求し、自分を支持してくれる依頼者からあつい信頼を得続けていくことが、成功へのカギとなります。
（※）参照元：キャリアガーデン
単なるデザイナーとしてではなく、空間をトータル的に演出することで、お客さまの理想をかなえることができるのは、大きなやりがいになるといえるでしょう。土木施工管理技士として活躍していた人であれば、依頼者との打ち合わせや企画の提案などの経験も多いはず。その経験を活かし、ものづくりの楽しさを味わいながら、取り組んでいける仕事になるはずです。
おもな就職先としては、建築設計事務所やデザイン事務所、ハウスメーカー、家具メーカーなどがあげられます。特に、建築業界においては、リフォームやリノベーションなどにこだわり、それぞれの好みやテイストに合う空間の演出へのニーズが高まっているのが現在の状況です。そのため、比較的求人も多くなっています。
また、転職を考えている人は、できるだけ30歳になる前に実行しておくのがおすすめです。ただ、土木施工管理技士など、関連性がある業務の実務経験などがある場合には、採用時に、ゼロからのスタートということにはならないため、一定の年齢になってから転職したとしても、優遇されるケースが少なからずあります。
リフォームやリノベーションを導入する企業などが増えているため、オーダーを直接施主から受けるインテリアデザイナーも、最近ではめずらしくありません。インテリアの知識に加え、力学や構造学の分野にも明るくなれば、将来的には活躍の可能性をさらに広げられるでしょう。
本サイトの監修・取材協力企業
株式会社ティーネットジャパンとは
発注者支援業務において
日本を代表する企業
株式会社ティーネットジャパンは、公共事業の計画・発注をサポートする「発注者支援業務」において日本を代表する建設コンサルタントです。
建設コンサルタントにおける『施工計画、施工設備及び積算』部門の売上げで22年連続業界１位を獲得（『日経コンストラクション』2024年4月号「建設コンサルタント決算ランキング2024」）。主に官公庁の事務所に拠点をおいた業務のため、官公庁に準じた完全週休2日制。ゆとりある環境です。
