2級土木施工管理技士の試験には学科試験がありますが、この学科試験は「薬液注入」「鋼構造物塗装」「土木」の3つに分かれています。
この3つの中から一つを選択し受験するのですが、問題は四肢択一の選択問題となっておりマークシートに記入して回答します。
ここではそのうち「土木」について、概要や特徴、勉強方法を紹介します。
土木とはその名の通り、土木施工管理技士においては中核ともいえる部分になります。
さまざまな建築物や交通インフラなどを支えているものであり、トンネルや公園、河川整備や都市開発などの社会性を有する公有構造物を主に扱うのが土木であり、家屋やビルなど私有構造物を取り扱うものは建築と呼ばれます。
2級土木施工管理技士の土木に合格していると、建築業法における専任技術者の要件を満たすことができます。
薬液注入であればとび・土工工事、鋼構造物塗装であれば塗装工事における専任技術者となることが可能ですが、土木に合格していると次のような工事の専任技術者になることができるのです。
土木一式工事の構成部分をなす各工事(一式以外の工事)を総合的な企画・指導・調整のもと土木工作物を建設する工事をいいます。
建設工事としての通称は土木工事であり、補修や改造、解体する工事もこれに含みます。
とび・土工工事は足場の組み立てやくい打ち・くい抜き、土砂などの掘削や盛り上げ・締め固めなどを行う工事です。
その他にも基礎的・準備的工事やコンクリートにより工作物を築造する工事、地盤改良工事などもこれに含まれます。
石工事は石材の加工または積方により工作物を築造したり、工作物に石材を取り付ける工事です。
建築物の内装や外装として擬石などを貼り付ける工事や擁壁としてコンクリートブロックを積んだり貼り付けるような工事が石工事におけるコンクリートブロック積み工事とされています。
鋼構造物工事は形鋼や鋼板などの鋼材の加工や組み立てにより工作物を築造する工事のことをいいます。
鉄骨工事や橋梁工事、鉄塔工事、石油やガスなどの貯蔵用タンク設置工事、屋外工事、門扉設置工事などがこれに該当します。
舗装工事は道路などの地盤面をアスファルトやコンクリート、砂、砂利、砕石などにより舗装を行う建設工事です。
アスファルトの舗装工事やコンクリートの舗装工事、ブロック舗装工事、路盤築造工事などがこれにあたります。
しゅんせつ工事は安全な海の倫を作るため、しゅんせつ船という船を使って海底の土砂を掬い取る工事のことをいいます。
大型の船が安全に入港できるようにするなど、海底を整えるために必要な工事となっています。
水道施設工事は上水道や工業用水道などのための取水・上水・配水といった施設を築造する工事、または公共下水道もしくは流域下水道の処理設備を設置する工事などのことをいいます。
取水施設工事や浄水施設工事、配水施設工事、下水処理設備工事などがこれに該当します。
解体工事は建築物の構造に合わせて建物の解体を行う工事です。
建築方法や建材、構造に合わせた解体方法で工事を行います。
2級の土木施工管理技士試験を受けるにあたって、学科試験で薬液注入や鋼構造物塗装に対して実務経験や知識を有して得意意識がある方以外は土木を選択するのがよいでしょう。
勉強としては過去問対策をしっかりと行い、出題傾向を把握しておくと合格に近づくことができます。
むやみにテキストをひたすら暗記するなどの効率が悪い勉強ではなく、実際に出題された過去問の対策を行い、分からないところをテキストでおさらいするような勉強法がおすすめです。
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