PRIDE~次世代へつなぐ 土木施工管理技士の新しい働き方 » 【しごと】詳しく解説 土木施工管理技士の仕事 » ゼネコン・サブコンの意味とは?

ゼネコン・サブコンの意味とは?

どこが違うか?ゼネコンとサブコン!

ゼネコンは「元請け」サブコンは「下請け」

ゼネコンとサブコン。建設業界に関わる人なら、よく聞く言葉です。違いはどこにあるのか?じつは、業種分類において、ゼネコンとサブコンの明確な分類は不可能ともよくいわれます。その違いと共通点についてチェックしていきましょう。

まず、一般的な定義として、ゼネコンとサブコンの大きな分岐点となるのは、建設業界における立場です。

「ゼネコン」とは何か?これを「元請け」と定義しても大きな問題は起きないでしょう。官公庁や地方公共団体・企業など、工事を発注する施工主がいます。その施工主と直接契約を結び建設工事を実行していくのが「ゼネコン」の役割になります。

実際問題として、仮に小規模なビル工事であっても、一つの建設会社で、すべての作業をまかない得る体制は、ほとんど不可能で現実的ではありません。そこで、実際に工事を行う複数の下請け企業に仕事を発注していきます。この「下請け」となる比較的小規模な建設会社が「サブコン」と呼ばれます。

ゼネコンの役割は、建設計画全体を立て、サブコンに振り分ける業務

ゼネコンの機能について説明しましょう。元請け=ゼネコンが施工主と契約を結んで、工事期間、受注額などが決められます。

ゼネコンは、この工事を決められた通りのスケジュールと予算により完成する契約上の義務をもちます。

世の中には、数え切れないほどの建設会社があり、それぞれに専門分野/得意分野があります。細かい仕事を短期に要領よく完成してくれる会社もあれば、大きめのプロジェクトをじっくり完遂できる会社もあります。それぞれの特徴を比較した上で仕事を配分していきます。これがゼネコンの大きな役割となります。

もう一つのゼネコンの役割、総合的な工程管理と品質管理

当然ですが、ゼネコンの仕事は発注して終わりではありません。

建設工事はときとして何年もかかり、総工費が数百億円にのぼる場合も珍しくはない大プロジェクトです。これが完成するまで、現場の状況をキッチリと把握し、各サブコンと密接な連絡を取りながら、当初立てた計画通りに物事が進んでいるか把握し、コントロールしていく司令塔の役割も担っていきます。

「現場は生き物」とよくいわれますが、当初立てた計画通りすべてが順調に進むケースはまずないでしょう。細かい納期遅れや原材料の調達難などが起きた場合にはスケジュールや人員を調整する、また、大きな状況変化の場合には、契約内容にもとづいて、施工主との交渉を行う場合もあります。

このように、建設工事において、常に全体をコントロールしていく総合プロデューサー役を果たすのがゼネコンとその従業員といえます。

実際の現場作業に深く関わっていくのがサブコンの役割

最初に、元請け=ゼネコン、下請け=サブコンとの構図を示してみましたが、実際にサブコンの果たす役割は、それほど単純ではありません。

ゼネコンから振り分けられた工事内容に関して、サブコンには(1)みずからのスタッフで工事を担当する、(2)さらに下請けに発注する両方のケースがあります。

みずからのスタッフで工事を担当する場合には、それに関する建設計画と施工管理の業務が伴います。

一方で、さらに下請けに発注する場合には、サブコンであっても、小規模なゼネコンとなってプロデューサーとして役割を果たしていく役割を果たしていきます。

ゼネコンがサブコンの役割を果たす場合もある

最初にゼネコンは元請け、サブコンは下請けとの構図を示しましたが、じつはゼネコンは常に施工主と直接契約しているわけではなく、他のゼネコンや、場合によってはサブコン企業から建設作業を請負うケースも起こります。

最初にゼネコンとサブコンの役割は明確に分かれないといったのは、こうした背景があるからです。

一般的な呼称としては、機能面・役割面で分類するより単に規模において大きな建設会社を「ゼネコン」、中堅企業の場合を「サブコン」と呼ぶ場合もあります。

全国的なゼネコンと地方ゼネコン

ゼネコンといえば全国的(ときには世界的)スケールの企業を思い浮かべますが「元請け企業」との観点で見れば、地方にも地場のゼネコンは存在します。

地方公共団体や地元企業との強力なパイプを築き、地域に密着した活動を行う地方ゼネコンと呼ぶべき存在です。

小規模でありますが、建設工事における総合プロデューサー的役割を果たしており、この意味では、全国的なゼネコンにも遜色のない業務内容になります。

また、地方における大規模工事が発生した場合には、地方ゼネコンが施工主と契約をして、全国的なゼネコンに発注する一種の逆転現象も起こっています。

「ゼネコン的な仕事がしたい」でも「地元を離れたくない」人には、地域密着型ゼネコンも一つの選択かもしれません。

ゼネコンとサブコン、働く上でのメリットとデメリットとは?

ここまで見てきたように、ゼネコンとサブコンには明確な違いは存在せず、仕事内容でどちらがいい?とするのにはむずかしい面もあります。

一般的に言えば「スケールの大きな仕事をしたい」「全体統括的な仕事をしたい」「仕事をブローカー的にやりとりして、大きな利益を上げていく仕事をしたい」と考える人には、ゼネコンが向いているでしょう。

一方、「現場が好き」「作業員とのやりとりにやりがいを感じる」「いつまででも施工図ぐらいは描ける立場で手と体を動かしたい」と思うなら、サブコンに入社するも選択肢となってくるでしょう。

また、雇用形態によっても、仕事内容は変わってきて、ゼネコンの「契約社員」「地域限定社員」の立場で働けば、より地域に密着しながら、現場感覚を失わない仕事もできそうです。

本サイトの監修・取材協力企業

株式会社ティーネットジャパンとは

発注者支援業務において
日本を代表する企業

株式会社ティーネットジャパンは、公共事業の計画・発注をサポートする「発注者支援業務」において日本を代表する建設コンサルタントです。
建設コンサルタントにおける『施工計画、施工設備及び積算』部門の売上げで21年連続業界1位を獲得(『日経コンストラクション』2023年4月号「建設コンサルタント決算ランキング2023」)。主に官公庁の事務所に拠点をおいた業務のため、官公庁に準じた完全週休2日制。ゆとりある環境です。

株式会社ティーネットジャパン 公式サイト
引用元HP:株式会社ティーネットジャパン 公式サイト
https://www.tn-japan.co.jp/ja/
       

(株)ティーネットジャパン 全国積極採用中
求人情報をチェックする