産業廃棄物管理票（マニフェスト）という名前をなんとなく聞いたことがあるが、詳しくは分からない…。ステップアップするためにも、産業廃棄物管理票（マニフェスト）について理解したいという方のために、分かりやすくまとめました。
産業廃棄物管理票（マニフェスト）は、廃棄物処理法で規定されている金属くずなどの産業廃棄物の処理に欠かせない書類です。産業廃棄物がどのように処理されたのかを明確にするのが産業廃棄物管理票（マニフェスト）の役割です。
そのため、産業廃棄物を出す排出事業者は、産業廃棄物の処理を依頼する際に、種類や形状、数量から委託先の収集業者の名前、処分業者名など、定められた情報を記載しなくてはいけません。
産業廃棄物管理票（マニフェスト）で産業廃棄物を管理することが、排出業者および収集運搬業者、処理業者にも一定の義務として課されており、違反すると罰金を科せられる可能性もあり、非常に大切な書類といえるでしょう。
産業廃棄物は大きく分けて以下の2種類があります。それぞれの違いを確認していきましょう。
廃棄物の性状が比較的安定している産業廃棄物を処理する安定型最終処分場で埋め立て処分できるものを指します。具体例を以下でご確認ください。
安定型最終処分場で埋め立て処分できないもの、つまり安定型産業廃棄物以外の産業廃棄物のことです。埋め立ててしまうと、染み出した水が地下水などを汚染するリスクがともないます。管理型産業廃棄物の具体例は以下をご確認ください。
では、産業廃棄物管理票（マニフェスト）の作り方についてみていきましょう。
まずは、簡単に作成の手順をご紹介します。産業廃棄物管理票（マニフェスト）は7枚複写になっています。切り離しをせずに、以下の事項を記入するようにしてください。
産業廃棄物管理票（マニフェスト）には、以下の情報を記載します。
また、委託契約の有無を記載する箇所ももれなく、確認しましょう。該当項目がない箇所は斜線で消してください。
7枚複写になっている産業廃棄物管理票（マニフェスト）は、排出事業者、収集運搬業者、中間処理業者のそれぞれが、確認の上サインおよび押印され、保管に必要なものだけを残して、産業廃棄物とともに手渡しされていきます。
最終的に、排出事業者のところには、A票、B2票、D票、E票が、収集運搬業者にはB1票、C2票、中間処理業者にはC1票が残ることとなります。
ただし、最終的に4枚の紙が手元に残る排出事業者ですが、産業廃棄物の引き渡し時にはA票のみが渡されます。残りの3枚は、収集運搬業者からB2票が、中間処理業者からD票、E票が運搬や処分などの終了後に送付されます。
産業廃棄物管理票（マニフェスト）は産業廃棄物の種類ごとに、また運搬先が複数にわたる場合は、運搬先ごとに発行してください。
収集運搬業者から返却されるB2票、中間処理業者から返却されるD票は運搬や処分が終わった後90日以内に、中間処理業者から返却されるE票は処分が終わった後180日以内に返却される必要があります。そのため、もし期日までに届かない場合は、それぞれの業者に確認しましょう。これが守られないと罰則があるので注意が必要です。
さらに、返却された管理票は5年間保管義務があることも知っておきましょう。
難しく感じがちな、産業廃棄物管理票（マニフェスト）ですが、記載事項と書類の流れ、そして保管義務などの注意点をおさえておけば、スムーズです。転職を目指すのであれば、これらの知識をもっていると重宝されるので頭に入れておいてください。
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