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ゾーニング図の作成

ここでは、ゾーニング図の内容と作成方法、作成手順で気をつけるべきポイントを解説しています。ゾーニング図は建物づくりで大切な役目を担っているので、クライアントについてよく理解を深めたうえで作成するようにしてください。

ゾーニング図とは

ゾーニング図とは、建物・庭・駐車場の配置を描く、建築設計で必要な平面図のことです。建物内外の配置を決めて色分けをすることで、利便性の高い間取りや動線を取り入れられます。

農地や森林の区画分け、流域対策のためにゾーニング図が作成されるケースもあります。たとえば、農地で危険度の高いゾーンを色分けし、赤土の流出対策として用いることも。機能や役割を見直すためにも、エリア分けするゾーニング図は必要不可欠だといえます。

ゾーニング図の作り方

ゾーニング図を作成するには、ゾーンごとに振り分けるところから始めます。たとえば、建築設計で利用するなら、目的ごとにゾーンを分けていきます。

施設を建築するなら、管理・共有・利用といった具合に大まかな目的別に分類します。管理には事務室や機械室、共有にはエントランスや風除室、利用には利用者の個室などを振り分けしましょう。

大まかなゾーンごとの分類が完了したら、次にグループ分けを実施します。たとえば、共有のエントランスと風除室は同じ箇所にあるので、同一グループとして分けることが可能。ゾーンとグループ分けが完了したら、配置を考えていきます。ゾーンのグループ数が多いほど、面積が大きくなるため、最後に配置を考えると利便性の高いゾーニングができます。

一般住宅のゾーニング図ではグループ分けも変わる

一般住宅のゾーニング図を作成する際は、パブリック・サービス・プライベートの3つに分類できます。パブリックは家族が利用するリビング・ダイニング、サービスはキッチン・浴室・脱衣所・洗濯室、プライベートは個人の部屋・書斎などに分けられます。

ゾーンで分けられたら、上記と同じようにグループ分けして、脱衣所・浴室・洗濯室といった具合にひとまとめにしていきます。グループに何が含まれるかが決まると、部屋の広さや数を確定できるでしょう。

また、動線を簡略化することが大切で、クライアントの要望に沿ってグループ分けして配置していきます。たとえば、クライアントによっては脱衣所・浴室と、洗濯室を分けた配置を希望する場合があるので、要望や動線を考慮したグループ分けをする必要があります。

ゾーニング図を作るときのポイント

ゾーニング図を作成する際は、ニーズと動線を考えたグループ分けや配置を考えるのはもちろん、偏心率も考慮しましょう。偏心率は耐震を考えて配置するための指標で、法律に則り配置を考えなければなりません。

ニーズや広さによって、定められた基準を満たせる配置を取り入れることが大切です。また、ゾーニング図は平面図ですが、立体的に考えて配置をしないと、動線がスムーズにいかない可能性があります。実際に建築した際にクライアントのニーズと乖離しないように、建物の種類やニーズ、広さに合わせたゾーニング図を作成しましょう。

採光や風通しを考える

ゾーニング図はクライアントに合わせて作成しますが、現場に合わせて作成しないと思わぬトラブルを引き起こします。たとえば、建築予定地によっては、周囲に光を遮る建物がなく、寝室の位置を工夫しないとまぶしくて過ごせないリスクがあります。

また、夜になると街灯の光が強く差し込んできたり、家の前の道路の状態からヘッドライトが当たったりするなど、現場によって条件が大きく異なるので注意が必要です。必ず現場を調査したうえで、その土地に合うゾーニング図を作成するようにしましょう。

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