ケーブルエレクション工法は橋梁の架設工事に利用される工法の1つであり、山岳地やベントを設置困難な場所などで橋梁を架設したい場合に使われます。このページでは、土木施工管理技士が知っておくべきケーブルエレクション工法を紹介します。
ケーブルエレクション工法とは橋梁架設工事に用いられる工法の中でも、特に山岳地やベントを設置しにくい場所で橋梁を架設したい際に採用される工法の1つです。ケーブルエレクション工法では橋の両岸に鉄塔やアンカーを設置して、そこから橋体を支えるケーブルを伸ばして架設部材を牽引しながら架設工事を行います。
ケーブルエレクション工法はさらに「斜吊り」と「直吊り」といった方法に大別され、施工現場の環境や条件に合わせて選択しなければなりません。
ケーブルエレクション工法における「斜吊り」とは、橋の両岸にあらかじめ鉄塔やアンカーを設置して、そこから斜めに張ったケーブルで架設部材を牽引しながら橋体を引き上げて架設する工法です。
斜吊りの流れは以下の通りです。
斜吊りではケーブルの張力や架設する鉄塔の強度計算、形状管理などが厳密に行われなければなりません。
斜吊りに対して直吊りは、両岸の鉄塔の間にケーブルを張り、さらにそのケーブルからハンガーロープを使って架設部材を引き上げ、そのまま橋体を吊り下げた状態で架設する工法です。イメージとしては吊り橋のような状態であり、斜吊りに対して架設部材を真上に引き上げる点が異なります。
直吊りの流れは以下の通りです。
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