このページでは、建設副産物のリサイクルを推進するための情報交換システムである「建設副産物情報交換システム(コブリス)」について解説しています。また、このシステムの対象者やシステムの始め方・注意点などもあわせてみていきましょう。
コブリスとは、英語の「Construction Byproducts Resource Information interchange System」という表現に含まれる単語の1文字目をつなぎ合わせた略称です。日本建設情報総合センターによって運営されている「建設副産物情報交換システム」の別名であると理解しておきましょう。
ちなみに、建設副産物とは、建築現場で加工された資材の余りや今後使用する予定のない物などを意味しています。一例として、建設発生土などが挙げられます。そして、建設副産物情報交換システム(コブリス)は、それらのリサイクルを推し進めるために使用されるシステムだといえます。
リアルタイム建設副産物についての情報交換をおこなうことができるため、大変便利です。しかも、ウェブオンラインシステムなので、時や場所を問わずに利用可能です。このシステムを使ってできることについてみていきましょう。
建設副産物の搬出先や再生資材の購入先などを検索できるようになるので、工事発注者および排出事業者は仕事を進めやすくなるでしょう。また、処理業者にとっても、公共工事の建設副産物受入の機会が広がると考えられることから、同じく一定のメリットを得られるようになるはずです。
建設副産物情報交換システムに搭載されている機能を使えば、工事現場がある場所から再資源化施設がある場所まで、どのくらい離れているかを算出することが可能になります。距離を把握したうえで、さらに最短ルートや、予想される運搬の所要時間なども検索可能です。
建設副産物情報交換システムの大きな特徴のひとつとして挙げられるのが、視認性の高さです。GISによるデジタル地図を利用できるので、さまざまな作業をスムーズに、そして効率的に進めるのにも役立つでしょう。
処理業者は施設情報の「登録」「更新」「削除」の操作をすることができるようになります。最初に、施設名や販売可能品目をはじめとする基本データを入力していきます。そして、PR欄も活用すれば、自社をPRすることができます。さまざまな人の目に触れる機会があるはずですから、これも注目すべきメリットだといえるでしょう。
建設副産物情報交換システムは、国土交通省がおこなっている建設副産物実態調査、いわゆる「センサス」にも対応しています。ですから、書類の作成に役立てることも可能です。事務作業の効率化アップにつながるので、事務仕事の負担軽減という観点からも、工事発注者や排出事業者が得られるメリットは少なくないといえます。
建設副産物の搬出先および再生資材の購入先を、オンラインで容易に検索できるようになります。工事現場から再資源化施設までの最短ルートも確認可能です。さらに、リサイクル率を算出したい場合には、集計機能を使うことができるので、とても便利です。
上述の工事発注者の場合と、構造的には同じメリットを排出事業者も得られます。建設副産物の排出先および再生資材の購入先の検索を、オンライン検索できるようになることに加え、現場から再資源化施設までの最短の経路などの確認も容易にできるようになります。
公共工事において、建設副産物受け入れのための機会が拡充されると予想されます。施設名・住所・受入および販売可能品目・受入時間・自社のPRなどを記入しておけばOKです。リアルタイムの情報をシェアできるところも注目ポイントでしょう。
システムを始めるためには、システムにログインする必要があります。ここでは、ログインするまでの手順を3つに分けてみていきましょう。
このシステムの利用期間は年度末の末日までです。そのため、次年度にもサービスを引き続き利用したい場合には、ウェブ上で更新手続きをしておく必要があります。手続き方法については、建設副産物情報センターの公式サイトで手続きの進め方についての案内があります。更新手続き受付期間を過ぎてしまうと、一旦利用が停止されることになるので、注意が必要です。
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