こちらでは、トレミー工法について解説しています。特徴や種類、施工手順のほか、おさえておくべき注意点についてもあわせてみていきましょう。
橋梁や防波堤を建設する場合、水中への打設が必要となります。その際に採用される工法がトレミー工法です。水中のコンクリート打設においては、文字通り、コンクリートを水の中に流し込んで打設していくことになるわけですが、そのままではコンクリート成分が分離してしまいますね。けれども、トレミー工法を採用すれば、コンクリートが直に水に触れるのを避けることができるのです。
どのような仕組みでもって、コンクリートが水に直接触れるのを防ぐことができるのでしょうか。まず、水中に「トレミー管」と呼ばれる管を突き立てて、それからその中にコンクリートを流し込んで打設をおこなう、という手法をとるのです。こうすれば、コンクリート成分の分離による強度低下などを招くことなく、無事に工事を進められます。
トレミー工法においては、コンクリートが水に直接触れない状態を保ちながら、上手にトレミー管を引き上げていく操作をおこなわねばなりません。この作業には、一定以上のスキルが要求されます。経験やスキルが充分でない方がこの作業をおこなうと、材料分離により強度が低下してしまったり、コンクリートが水の中でバラバラになってしまったりするなどの事態を引き起こす場合があります。
トレミー工法でコンクリート打設をおこなう場合には、特殊なコンクリートが使用されます。おもに採用されるのは、次のような種類のコンクリートです。それぞれの特徴についてみていきましょう。
一般的なコンクリート工事には、「締固め」という工程がふくまれます。コンクリートの打ち込みが終了したあとにおこなわれる工程です。叩いたり振動機で振動を与えたりすることで、コンクリートを型枠内に均一に充填させられるので、品質をアップさせるためには必要不可欠な工程だといえます。けれどもトレミー工法は水中での特殊な工事であるため、この締固め作業ができないのです。
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