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フルハーネスの義務化とは

2022年1月より労働安全衛生法の改正によって「フルハーネスの着用」が義務化されました。このページではフルハーネスの義務化が何故始まったのか、義務を破った時の罰則などを紹介しています。

フルハーネス安全帯の着用義務化とは

フルハーネス安全帯は6.75メートル以上の高さでの作業を行う場合は、必ず着用しなければならないということが義務付けられました。建設業であれば5メートル、柱上作業などであれば2メートル以上で推奨されています。6.75メートルよりも低い位置での作業であれば胴ベルト型の墜落制止用器具も使用可能ですが、現場で高さごとに付け替えるのは難しいため、どんな高さでもフルハーネスに統一するのが理想的でしょう。

フルハーネス型安全帯を着用する方は、事前に特別教育を受講する必要があります。この特別教育の受講に関しては猶予期間も定められていないので、もし特別教育を受けていない方が高所での作業をすれば法令違反です。

またフルハーネス義務化の猶予期間は2022年1月1日までで、猶予期間前までなら旧規格のフルハーネスなどの着用も認められていました。しかし現時点では猶予期間も過ぎているので、完全にフルハーネス着用が義務化されているので注意してください。

参照元:pdf厚生労働省 安全帯が「墜落制止用器具」に変わります!
(https://www.mhlw.go.jp/content/11302000/000473567.pdf)

なぜフルハーネス安全帯を使用しなければいけないのか

フルハーネスの着用が義務化されたのは、墜落や転落などの安全性を高めるためです。従来であれば、ベルト一本で体を支える胴ベルト型だったため、万が一転落した際に衝撃を支えきれずに致命傷となることも。しかしフルハーネス型であれば、複数の箇所で支えているため落下したときも体をしっかりと支えることができるでしょう。たとえば宙吊りになったとき、胴ベルト型であれば全体重を腹部で支える状態になりかねません。一方、フルハーネス型であれば基本的に直立姿勢を保つことができるので、体への負担を大幅に減らすことができます。つまりフルハーネスは、万が一のときの生命の安全を保つのに役立っているのです。

フルハーネス安全帯の義務化への対策

  • 新しい規格のフルハーネスを使用する
    フルハーネスであっても、旧規格のタイプは2022年1月2日以降使用することが出来ません。旧規格と新規格は「墜落制止用器具」の記載があるかどうかです。
  • 点検・保全を適切に実施する
    フルハーネスであっても不具合が発生していれば、しっかりと安全性を持つことが出来ません。万が一に備えるためにも、定期的に適切な点検や保守などを行うようにしましょう。

フルハーネス安全帯の義務化を破ると

フルハーネス安全帯は、安全衛生特別教育を必ず受講しなければなりません。もし受講していない方が高所で作業する場合、法令違反となってしまい、事業者は6か月以上の懲役、または50万円以下の罰金の対象になりかねません。

しかしフルハーネス自体は罰則があるから付けるのではなく、従業員の安全を保つためのものです。そのため命に関わるような事故を防ぐためにもキチンとフルハーネスを装着するように心がけましょう。

フルハーネス安全帯を使用する作業

  • 高さ2メートル以上の作業床がない箇所
  • 作業床の端や開口部などで、囲い・手すりなどの設置が難しい箇所

上記の両方に当てはまる作業を行う際はフルハーネス安全帯の着用が必須です。また地面に到達する可能性があるような高さ6.75メートル以下であれば、胴ベルト型の安全帯を使うこともできます。しかし高さに応じて胴ベルト型かフルハーネス型の安全帯を装着しなおすのは非常に難しいです。そもそも胴ベルト型よりも、フルハーネス型の方が万が一の時の安全面も優れているため、高所での作業を行う場合はできる限りフルハーネス型安全帯で行った方が良いでしょう。

まとめ

土木工事というと、どうしても危険というイメージが定着しています。そのため安全面の不安から勤務先として選ばないケースもいるでしょう。しかし作業員の安全を守るための整備も進んでおり、危険というイメージから脱却するための動きも取られています。そのため不安なく働ける環境が整っているでしょう。

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