土木施工管理技士の試験に合格するためには試験のどれくらい前から準備し、どれくらい勉強すれば良いのでしょうか。
土木施工管理技士の試験は2級・1級共に学科試験と実地試験の二種類があります。最初に受験することになる学科試験は選択問題で、対策としては参考書にある土木の基礎知識を理解しつつ、過去問題集などをひたすら繰り返す学習が主になります。早めに準備するに越したことはありませんが、合格者の声を聴くと試験の半年前~一年前から勉強を始めたという方が多いようです。
実地試験については、学科試験の合否が分かってからの対策で十分間に合います。まずは学科試験対策を早めに始めて、確実に学科試験をパスしましょう。
受験準備をはじめる時期は半年前から1年ぐらいの人が多いようです。しかし、学習時間に個人差がある以上「1年前からはじめれば、大丈夫」とは断言できません。
一説には、土木施工管理技士の資格をとるのに1級なら500~600時間、2級は400時間程度が必要だそうです。
働きながらの学習は非常にむずかしく、最大限で2時間ぐらい?週12時間、月48時間と考えると、やはり、1級をめざすのには、約1年、2級でも最低でも半年前に学習を開始する必要がありそうですね。
学科試験と実地試験では出題方式や範囲が違うため、必要となる対策もそれぞれ異なります。効率よく勉強するために、どんな対策が有効なのかあらかじめ調べておきましょう。
2級も1級も学科試験はマークシートの選択問題方式ですので、基礎知識の理解がメインになります。参考書を理解しつつ過去問題をひたすら解いて知識を蓄積するのが効率的な学習方法になってきます。まずは参考書と過去問題集を一冊ずつ用意して、毎日少しずつでもいいので勉強する習慣をつけていきましょう。
学科試験は「土木一般」「専門土木」「法規」「共通工学・施工管理」など分野別に出題され、必須科目と選択科目があります。まずは必ず解かなければならない必須科目を中心に勉強していき、次に選択科目を一つずつ攻めていくのが効率の良い勉強法です。興味のある分野、得意な分野から攻略していきましょう。
実地試験では記述式の解答方式になるため、単純な暗記勉強とは違い、ポイントを押さえた勉強方法が必要となります。
合格者の中でも大変だったという声が多いのは経験記述問題で、「安全管理」「品質管理」などのテーマで自分が経験した工事についての作文問題となります。
過去の出題などを調べて、自分が今まで手掛けてきた工事の中から使えそうなものをピックアップして用意しておく必要があります。捏造を防ぐために、工事内容はもちろん、発注者や工事時期など具体的な部分も記載する必要がありますのでしっかりと準備しておきましょう。
学科試験と違い実地試験は100%の解答というものがありません。文章のクオリティなども点数に影響してきますので、独学での対策はなかなか難しく、多くは、先輩や上司に添削を依頼するなどして勉強をしているようです。
学校の受験勉強ははるかに昔、どうやって勉強したらいいかわからない人も多いでしょう。ここでは、短期間で集中して学習して成果を挙げる方法を紹介します。
試験勉強には参考書の山をドンと積み上げて夜なべするイメージもありますが、短期集中の場合は、できるだけ網羅的な内容の参考書をまず1冊だけ買ってみましょう。ただ、その内容に関しては徹底的に漏れのないようにするのが重要。
「ここがよくわからない」と感じる部分には、ネットでの質問サイトなどを使っても、徹底的な理解をめざしてください。
参考書を一回通して学習したら終わりと思ったら大間違い。何周もくり返し学習すれば、確実な知識が定着します。2回目に学習するときは、1回目の学習の確認をします。3回目には、その内容を(たとえば)後輩に説明できるレベルをめざしていけば、応用力もぐんぐんつきます。
試験には必ず「傾向と対策」があり、それを徹底的に理解していけば、問題1問あたりの回答時間も短縮でき、実際の試験で難問に割ける時間も長くなります。
そこで、過去問を解いてみる。これも1回解いて、そのデキに一喜一憂するのではなく「できなかった問題」を大事にしましょう。「わからない部分」は徹底的に潰していくのがたいせつです。1回目に解けなかった問題は、最低でも3回は解いてみましょう。
学科試験が終わったら、すぐに実地試験の準備をするべし。これは徹底的な過去問対策。過去に出た課題をみて「自分だったら、どう対応するか」を徹底的にシミュレーションする。風呂のなかでも、夜のベッドでも、過去の課題にどう対応できるか考えていけば、2ヵ月で十分!きっと合格できますよ。
転職や昇給、企業内での昇進など人生にかかわるたいせつな資格試験。ここでは、その注意点を紹介します。
よくあるパターン。毎日睡眠不足を削って勉強するスケジュール表をつくり、3日目に「わー、もーダメだ!」と挫折してしまう人。
短くても半年間の勉強ですから、継続するのがなによりもたいせつ。夜も寝ないで勉強するなんて考え方は失敗に向けて一直線です。
学習をつづけていくうちに、スランプは確実におとずれます。そんなときには、自分にやさしくしてあげましょう。「今日はこのへんで!」と早めに切り上げるのもいいでしょう。
その一方で、休みは週に1日までと決め、30分でも、それも無理なら5分でもいいから週6日間は勉強するクセをつけていきたいですね。
前に進んでいる限り、ペースは遅くても必ずどこかにたどり着きます。でも、止まってしまったら、どこにも行けません。少しでもいいから前進をつづけていきましょう。
受験勉強のために、記憶マシーンになろうとする人がいます。でも、人間の記憶容量は限られていて、丸おぼえでは片っ端から忘れていきます。
学習のたびに「これは、どういう意味か」と考えるクセをつけると、仮に記憶していない部分が試験に出ても、知っている内容から類推して考えて、正解にたどり着いたりします。
「記憶より理解」を座右の銘にしてみましょう。
人間だれでも、できない自分と向き合うのは楽しくないでしょう。そこでよくできている部分の学習をしたくなります。
しかし、土木施工管理技士の場合は正解率60%が必要。苦手をつくると致命的になってしまいます。
むしろ、よくわかっている部分はいい加減でOK。わからない部分こそ時間をかけていくべきです。
人間ですから疲れます。人間ですから、やる気が出ない日もあります。そんなときにがんばれる前向きな気持ちづくりの秘訣をここでご紹介します。
資格取得のための勉強は、どこかに変わりたい願望があるはずです。もっと高収入になりたい。もっと現場で強い立場で発言したいなどなど。
ヒマをつくって、資格を取得した自分をイメージする習慣をつけましょう。それにより、自分が何のなめに勉強しているかをいつも忘れず視野に収めて学習を進めていけます。
土木施工管理技士になった後の自分をより明確にイメージするためにこちらの現役土木施工管理技士へのインタビュー記事も参考にしてみてください。
学習はときにはツライ。ツライ学習を乗り越えるには????ツライ学習を乗り越えたら、これができる、これが買えるといったご褒美があれば、ベストです。
「合格したら上がった給料でクルマを買う」と決めたら、クルマの車種まで決めてしまい、カタログを壁に貼っておく。
クルマの輪郭をマーカーで書き、学習が進んだら塗りつぶしておく!
ツライ学習のあとには、楽しみが待っていると思う姿勢から、ツライ時期を乗り越えるチカラもわいてきます。
毎日漠然と学習をしていると「進んでいるのかいないのか、よくわからない」状態になりがちです。
学習の進捗度がわからない状態は不安もあり、また、毎日の学習目標が「できるかぎりたくさん」だとすると、いつの間にか学習効率が落ちてしまいます。
学習の状況を「見える化」するのが、スケジュール表。「この日は、何ページから何ページまで」とできるかぎり細かく予定を立て、終わったらマーカーで消していくといいでしょう。
最初考えた学習スケジュールから「どれぐらい進んでいるか」「遅れているか」一目見てわかるようにしておけば「目に見えない不安」からも逃れられるはずです。
効率的な学習のためには、分かりやすく学べる教材が必要です。法律の改正などもあり出題範囲なども変わってきますので、テキストは必ず最新の物を選びましょう。
出題される各分野の学習ポイントをイラストや図も使いながら解説しています。実務で経験していない分野についても効率的に学習できるように考慮されています。
学科対策をしながら、実地対策の基礎力も同時に鍛えることを目指しているテキストです。単なる暗記ではなく体系化した学習で実務にも効率的な学習が可能。
独学のみで勉強していると、つまずいたポイントで時間がかかってしまい効率が悪化することも。相談や質問も受け付けている通信講座なら、疑問を解決して効率的な学習が可能です。
1級と2級、学科と実地など細かく分類されていて、必要な講習のみ受講することができます。実際に教室に行く講習のほかにDVD講座やWEB講座などの方式もあるため、忙しい人でも受講しやすいのもうれしいポイント。
学科のみ、学科と実地のセットなど複数の受講コースが用意されていて、効率的な学習が可能。記述試験対策はプロ講師による添削コースもあります。
土木施工管理技士の試験は実務経験が必須となりますので、社会に出て働きながら資格取得を目指すことになります。毎日の仕事の中で、勉強の時間を作るのは簡単なことではありません。
会社の先輩や上司などにわからないところを質問できたり、アドバイスをもらったり、頼れる環境があると心強いですね。
私の場合、参考書の中で大事と思われる部分(一文)を小さめノートに書き写し、自分だけのミニ参考書を作成して通勤中に覚えるようにしました。
知らない工法については、「土木施工の実際と解説-写真でみる土木工事の施工手順」という本を参考に、現場をイメージしながら理解を深めました。
また出かけた際に工事現場があれば、関心を持って見るようにしていました。
知識と理解の双方が必要となる試験なので、現場がイメージできるような学習が良いと思われます。
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