土木施工管理技士試験の2級における学科試験は「薬液注入」「鋼構造物塗装」「土木」の3つから選択して、四択のマークシート方式で回答します。
ここではそのうち「薬液注入」にスポットを当て、内容についてまとめました。
薬液注入とは「薬液注入工法」のことを指し、地盤改良工法の一つです。
地盤強化や透水性の減少を目的とし地盤内に薬液を注入して行う工法です。
施工の自由度が高い地盤改良工法であるため、技術開発とともに活用できる分野も拡大しています。
一般建設業の専任技術者の要件として、「資格を持っている」「実務経験が10年以上ある」「一定の学歴・実務経験を持っている」の3つがあります。
2級土木施工管理技士試験の薬液注入に合格していると、この「資格を持っている」という要件を充足できますので、営業所専任技術者になることができます。
薬液注入工法が含まれる地盤改良工法はとび・土工・コンクリート工事の中に含まれます。
このとび・土工・コンクリート工事を行うためにはとび・土工工事業の建設業許可を取得する必要があり、その要件にも一般建設業許可の専任技術者が必要となります。
そのため、2級土木施工管理技士の薬液注入に合格していると、これらの要件を充足することが可能になるのです。
薬液注入工法には二重管ストレーナー工法・単相方式や二重管ストレーナー工法・複相方式、二重管ダブルバッカー工法があります。
砂質地盤の隙間に薬液を注入することにより、安定した地盤に改良することができる工事方法となっています。
ただし、この工法を採用する場合には地下水や河川、湖水への影響にも注意を払い、環境汚染への配慮することが必要です。
薬液注入を学習するにあたっては特化したテキストなどはあまりありません。
したがって、専門的な業務を行っておらず知識や経験に乏しく、受験するにあたって自信が持てない場合は土木を受けることをおすすめします。
土木施工管理技士2級の試験に合格するためには、基本的な過去問対策を行うようにしましょう。
がむしゃらに勉強をしても効率が悪いため、過去問をしっかりと見返しながら頻出論点を確実に回答できるよう、一通りの把握を行うようにすることをおすすめします。
過去問を解きながら、理解できない点や深堀りしたいポイントについてテキストで補っていく勉強を重ね、まずは第一次検定対策・次に第二次検定対策と一つずつこなしていきましょう。
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