オリンピックの影響を受け、注目を集めているスケートボード。それに伴って、スケートボードパークの施工も広がっています。このページでは、スケードボードパークの施工状況のほか、種類やセクションの材質、施工の流れなどについて紹介しています。
スケートボード人気が高まりをみせている日本。さまざまな場所でスケードボードパークの施工がおこなわれています。たとえば、スケートボードを楽しむための拠点という位置づけとして、東京では都立公園や江東区有明、代々木公園での整備を計画中です。
また、東京オリンピックの会場だった有明では、仮設施設の改修をおこない、2025年の全面開業を目標に、「有明アーバンスポーツパーク」という都市型スポーツ施設を整備する方針を打ち出しています。
「平面にセクションを設置するタイプ」と「セクションを含めた全体をコンクリートで作るタイプ」の2種類に大きく分かれます。
セクションの代表的な材質としては次の3つがあげられます。ちなみに、平面に配置していく木材やモジュラー式のセクションを制作・販売している会社もあります。
民間施設で利用されることが多いセクションです。比較的傷みやすいのでメンテナンスが重要になりますが、初期費用を低くおさえやすいというメリットがあります。
騒音が大きく、錆も発生するというデメリットはありますが、コストをおさえやすく、雨風に強いというメリットもあります。近頃では採用されるケースは減少傾向にあります。
耐水性の樹脂素材などを組み合わせたもので、騒音が出にくく雨風に強いという特長があります。このモジュラー式が、近頃では主流となっています。
コンクリート式のスケートボードパークの一般的な施工の流れは次のとおりです。
セクションの位置やトリックプレイの難易度などを計算にいれて設計していきます。
「EPSブロック」という発泡スチロールを敷き詰めてベースとしたり、あるいは木を組み合わせた型を当てたりしながら、重機で掘削を進めます。
コンクリートを流し込みます。水平な面がほとんどないので、作業の難易度は低くありません。急斜面などには特殊なポンプ車を使用してコンクリートを吹き付けます。最後に仕上げとして、コンクリート表面を磨く作業をおこないます。
市民からの署名運動などによる要請を受け、自治体が公共施設としてスケートボードパークの整備を公共事業として進める動きもみられます。観光や町おこしでの成功につながった実例もあることから、公共施設としての意義もあると考えられます。
東京オリンピックで注目されたことをきっかけに、施工が広まりつつあるスケードボードパーク。スケーターの立場に立った設計やデザインが求められます。今後も施工が増加し続ける可能性がありますから、土木施工管理技士として建設業界の進化や変化についていくためにも、要注目の工事のひとつであるといえるでしょう。
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