空間情報総括監理技術者は、空間情報にかかわる事業にスーパーバイザーとして携わる資格です。こちらの資格を取得するための方法や職業としての将来性について解説していきます。
従来の測量技術に空間的な広がりを取り入れつつ、幅ひろい種類の情報を扱っていくのが空間情報総括監理技術者の仕事です。そのため、空間情報分野における高度な知識や豊富な経験が求められます。業務内容は、技術および技術者のコーディネートです。空間情報に関連する事業において、広範囲な領域に対応可能なスーパーバイザーとして対応。経験を積んでいくことになります。
この資格を取得するためには、公益社団法人日本測量協会の認定による試験を受け、合格する必要があります。
空間情報総括監理技術者試験に合格するために、まずは過去問題を分析してみることをおすすめします。分析により、出題内容の特徴や傾向を掴みやすくなるからです。特徴・傾向をふまえ、それらをカバーするための知識を身に付けていきましょう。また、過去問と類似した問題が再び試験に出る場合も考えられます。過去問の模範解答を作ってみるのも良さそうです。理解を深める助けになるでしょう。
空間情報技術に関する新しいキーワード・技術などのトレンドや動向に送れずついていくことも大切です。現実社会において新しい技術がどのような形で応用されているのか、その実態を把握していれば、試験の問に対してより深みのある回答をすることが可能になるからです。
そしてもう一つ、筆記試験が記述式であるため、一定の文章力が求められることにも留意しておきましょう。文章の組み立て方や論理構造が不明瞭な回答になってしまうと、高得点が難しくなります。論理性を意識しつつ、具体的な事例を加えてわかりやすい回答をするためのスキルを身に付けておくことが重要です。
次にあげる3条件をすべてクリアすると、空間情報総括監理技術者の受験資格を得られます。
試験内容の要点は次の3つです。
受験者自身のノートパソコンを使い、ワードなどで文章を作成したりパワーポイントなどでスライドを作成したりする筆記試験です。面接試験もあります。
合格基準は一律に決められているわけではなく、試験結果を総合的に判断したものとなります。
一般の受験料は2万円です。ただ、受験者が公益社団法人日本測量協会の正会員あるいは準会員である場合は、受験料は1万3,000円に減額されます。ちなみに、この受験料うち、3,000円は書類審査手数料分です。受験資格を有していないという審査結果がくだされると、この3,000円を差し引いた金額が返金されることになってしまうので、注意が必要です。
東京のほか、地方会場での受験が可能です。なお、面接試験はオンライン方式で行われます。
受験資格自体のハードルが高いだけでなく、実際に受験した場合も、受験者全体の3割程度しか合格できません。かなり難易度が高い試験であるといえます。
空間情報総括監理技術者は、測量技術をベースとした空間情報把握のための専門的なスキルを身に付けているだけでなく、地理空間情報専門技術者の上位クラスの技術者とされています。将来性は充分であるといえるでしょう。国土交通省・国土地理院・地方自治体などによるプロジェクトでの活躍も見込めます。
本サイトの監修・取材協力企業
株式会社ティーネットジャパンとは
発注者支援業務において
日本を代表する企業
株式会社ティーネットジャパンは、公共事業の計画・発注をサポートする「発注者支援業務」において日本を代表する建設コンサルタントです。
建設コンサルタントにおける『施工計画、施工設備及び積算』部門の売上げで22年連続業界1位を獲得(『日経コンストラクション』2024年4月号「建設コンサルタント決算ランキング2024」)。主に官公庁の事務所に拠点をおいた業務のため、官公庁に準じた完全週休2日制。ゆとりある環境です。