河川工事などが環境へ悪影響を及ぼしていないかどうかを調査する方を「環境アセスメント調査員」と呼びます。環境に優しい街づくりなどを行ううえで欠かすことができない仕事です。このページでは環境アセスメント調査員の仕事内容・やりがい・将来性などを分かりやすく解説します。
一般的には道路や河川、鉄道、ダムなどの開発を行う際、事業を担う企業・団体から依頼を受けて環境に影響がないかどうかを調査して評価を行う仕事です。環境アセスメント調査員は環境コンサルティング会社に勤め、行政機関や企業から依頼を受けて活動するケースがほとんど。騒音や振動、悪臭などの大気をはじめ、水や土壌などの状態、生息する動植物などを調査したうえで予測・評価を行います。
道路・河川・飛行場・鉄道・発電所・廃棄物最終処理場・干拓・埋め立て・住宅市街地の造成など対象となる事業は13種類あり、国によって明確に定められています。
資格取得試験を受けるには、下記の条件を満たす必要があります。
試験は業務経験に関する問題が記述式となり、専門知識・共通基礎・管理技術などが択一式です。詳しい試験日程などは一般社団法人日本環境アセスメント協会の公式サイトを確認してください。
環境アセスメント調査員の求人情報によると、月給22~26万円からスタート、年収だと400~650万円という情報があり。勤務地によって大きな差があるのと、実際にはコンサルタント業務を任されるケースが含まれているため、純粋な環境アセスメント調査員としての収入は探せませんでした。
※2023年7月21日時点での情報です。
参照元:スタンバイ(環境アセスメント の求人・転職・中途採用)
環境アセスメント調査員は社会や町づくりに役立つ仕事も多く、色々なシーンでやりがいを感じるでしょう。たとえば環境問題で悩みを抱えているときに環境アセスメント調査員が現地調査をし、問題の原因を探り、社内にかかわる部署スタッフの方々と相談しながら解決方法を検討します。その解決方法を実施したうえで、のちの調査において環境改善が認められた際に強いやりがいを感じるでしょう。仕事を依頼したクライアントが環境づくりに感謝の言葉をもらうときは、この仕事をやって良かったと思えるはずです。
もし工場建設などの計画が環境に対して多大な悪影響をもたらすと考えた際、その影響を回避するための提案も環境アセスメント調査員が行います。そのため環境アセスメント調査員の提案によって環境への問題を回避できれば、自分自身の成果も実感できるでしょう。それによって仕事へのモチベーションも高まり、環境アセスメント調査員としてのやりがいアップにもつながります。
上記が主な環境アセスメント調査員の就職先となります。調査業務のない会社では環境アセスメント調査員としての仕事はほぼないので注意しましょう。
近年は開発事業と環境破壊問題のバランスが問題になっており、環境に配慮しながら開発事業を進めなければなりません。もし環境に悪影響のある開発を強引に進めてしまえば公害トラブルにもつながり、環境だけでなく企業経営にも支障をきたす恐れがあるでしょう。ブランド力低下や損害賠償などのリスクも高まります。だからこそ環境アセスメント調査員の活躍は今後さらに広がると考えられており、将来性は高いと言えるでしょう。
環境アセスメント調査員の資格だけでなく、「公害防止管理者」という資格も取得しておく方が就職などにも有利に働くでしょう。
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