グレーダーは、整地作業などに使用される建機です。雪が降る地域においては、除雪作業にも使用されます。こちらでは、グレーダーの特徴や複数ある名称の使い分け、グレーダーの構造、そして公道で運転するために取得しておかなくてはならない免許などについてまとめています。
整地作業、つまり地ならしをするときに活躍するグレーダー。さまざまな現場に対応しており、工事現場の整地はもちろんのこと、道路工事においては路床や路盤の整地にも用いられます。さらに、除雪作業でも大活躍します。ブレードが斜めに設置されており、掘削しながら土を一方に寄せていくことで、整地ができる構造を利用して、除雪作業にも活用されています。
グレーダーは大型規格の機械であるため、基本的には大規模な土木工事での使用に適しています。具体的なサイズは、機械メーカーやそれぞれの機種ごとによってさまざまですが、いずれも一定以上の大きさがあるので、小規模な土木工事では、あまり使い勝手は良くないと思われます。
グレーダーは、ときにモーターグレーダーと呼ばれることもあるので、誤解などが生じないように名称の使い分けについて整理しておきましょう。
グレーダーを英語で表記するとgraderとなります。この言葉は、もともとはトラクターによって牽引される器具のことを表していました。けれども、のちにエンジンが搭載されているタイプのグレーダーが登場したため、自走式になりました。そこで、自走式のグレーダーのことを特別に「モーターグレーダー」と呼ぶようになったのです。
ただし、現在では自走式の機種であっても、単純にグレーダーと呼ぶこともあるので、混同しやすいかもしれません。また、除雪作業で使用される場合には、また別に「除雪グレーダー」とよばれる場合もあります。
3つの構造から成り、主要パーツには「本体部分」「アーム」「ブレード」があります。本体部分は4輪2軸で構成されており、エンジンやタイヤ、操作キャビンなどの機能もここに搭載。そして、本体部分の前方には長さのあるアームが設置されています。また、アーム先端部に2輪が装備。ですから、本体部分とあわせたトータルでは、6輪3軸の構成になっています。
そしてアームの下部には、ブレードがななめに設置されています。3メートルを超える長さがあるこのブレードを、アームで上下に動かして、土などを片側に寄せていくことで、整地をおこなう仕組みになっています。
グレーダーは、道路交通法によって大型特殊自動車に定められています。ですから、大型特殊免許がないと公道では運転できません。また、グレーダーを業務で使用する場合には、大型免許に加えて車両系建設機械運転者(整地・運搬・積込・掘削用)の資格も取得しておかなくてはならないという点です。
土木・建設工事においてグレーダーを使うときにも、当然この資格の取得が求められます。労働安全衛生法で定められていますので、違反することのないよう注意が必要です。
地ならしや整地作業、除雪作業に欠かすことができない建設機械として、土木・建設工事や道路工事、さらに除雪作業など、さまざまな現場で活躍するグレーダー。機能や構造だけでなく、取り扱う上で必要な免許や資格などについてもしっかりと把握し、問題なく工事進められるように管理していくことが求められます。
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