日本の土木技術が活躍する、世界も注目しているビッグプロジェクトをご紹介します。同じ業界で働く身として、業界の最新ニュースを常にチェックしておきましょう。機会があれば、歴史に残るビッグプロジェクトに関わるチャンスがあるかもしれません。
駅周辺の開発も伴うビッグプロジェクト
2020年開業予定の高輪ゲートウェイ駅は、合わせて周辺開発も行われるビックプロジェクトとして注目を集めています。もともとは品川車両基地だった場所をJR東日本が再開発し、商業施設やホテルが入るビルを2024年に開業する予定です。外国人ビジネスワーカーや観光客など、国際交流拠点を目指したまちづくりが計画されています。
計画では5棟の大型ビル建設が予定されていて、最大45階、延床面積約85万平方メートルと都内最大級の規模。街並み自体も大きく変わりそうですね。
「エキマチ一体型」の都市計画を掲げ、駅周辺をいくつかの街区に分けて役割分担をさせるなど、新しい都市づくりの試みがたくさん盛り込まれています。自然エネルギーを利用する取り組みもあり、地中熱の利用や雨水利用など、土木分野が活躍する部分もたくさんありそうです。
老朽化した高速道路を新技術でリニューアル
日本国内の高速道路は高度経済成長期に作られたものが多く、開通後30年以上経過した路線が半分以上を占めています。そこで、NEXCO東日本・中日本・西日本の三社が、大規模更新・修繕工事の計画を立てています。
老朽化した設備の性能回復のほか、最新の技術で性能を高める取り組みも。例えば橋梁部では、水分や塩化物がコンクリートに浸透するのを防ぎ、劣化を抑える高性能防水加工が施されます。コンクリート自体も耐久性の高い物に交換されますので、次の交換サイクルが長くなります。
また、トンネルの底面に逆アーチ状のコンクリート「インバート」を設置することで、トンネルを周囲の土圧から守る技術も投入されます。路面の沈下や隆起、変形による段差の発生などを防ぎます。
法面の土砂崩れなどを防止するため、法面を地面に固定するグラウンドアンカーの増し打ちも行われます。長年経過しているグラウンドアンカーは切断などによって保持力が低下しているケースも。サビなどの腐食に強い新しいグラウンドアンカーを増し打ちすることで、長期的に安定させます。
このような補修工事は既に順次始まっています。アップデートされた技術で、安全性、耐久性を高める大切な取り組みですね。
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