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土木施工管理技士の実地試験の内容や難易度

現場監督として活躍するために取得が推奨される資格の1つが土木施工管理技士という国家資格です。土木施工管理技の試験は学科と実地に分かれており、両方の試験に合格する必要があります。このページでは土木管理技士の実地試験について、出題範囲や難易度、対策方法を紹介しています。ぜひ参考にして試験合格に役立ててください。

受験資格

土木施工管理技士は2級と1級に分かれています。それぞれで受験資格が異なりますのでチェックしておきましょう。

2級土木施工管理技士の受験資格

2級土木管理技士の試験は、学科試験が前期と後期の2回、実地試験は年に1回の頻度で行われます。実地試験の受験資格が与えられるのは、当年度の2級土木管理技術検定の学科試験の受験者、もしくは学科試験の免除者です。

学科試験の免除者とは、学科試験にすでに合格している方のこと。また、特定の学校を卒業したり、実務経験がある方も含まれています。学科試験の免除者は細かく定められていますので、実施機関で最新の情報を確認してください。

1級土木施工管理技士の受験資格

1級土木施工管理技士の実地試験の受験資格は、当年度の1級土木施工管理技術検定の学科試験の合格者、もしくは学科試験の免除者です。

1級土木施工管理技士の資格を得るためには、2級土木施工管理技士の資格を取得したうえで、実務経験も必要になります。もしくは、指定学科を卒業してから3年の実務経験がある方も受験可能。ただ、実務経験や学歴を証明するもの、さらに、これまで請け負った工事請負契約書と言った実績を証明する書類の準備が必要です。

実地試験の出題範囲

土木施工管理技士の実地試験ではどのような問題が出題されるのでしょうか。級ごとに見ていきましょう。

2級土木施工管理技士の出題範囲(実地試験)

2級土木施工管理技士の実地試験は、記述式の解答で文章記述、穴埋め、穴埋選択、計算問題などが出題されます。経験記述問題と記述式問題があり、必須問題と選択問題に分かれているので、過去問題集などを参考にして対策しておきましょう。

経験記述問題では、工程管理や品質管理などの問題が出され、これまでの自身の工事経験に基づいて文章で解答することが求められます。知識を問われる問題とは違い、明確な正解が定義されていませんが、質問で問われている内容に対して正確に答える必要があります。

1級土木施工管理技士の出題範囲(実地試験)

1級土木施工管理技士の実地試験でも、経験記述問題が出題されます。工程管理、品質管理、安全管理に関係した問題が出題され、2級よりも高い解答力が求められます。これまでの工事の実務経験を思い返し、スラスラと言語化できるように対策しておくことが重要です。

土木施工管理技士実地試験の難易度

土木施工管理技士の資格を得るには、学科と実地どちらの試験も合格する必要があります。ここでは、実地試験の難易度について紹介していきます。

実地試験の合格率

実地試験は学科試験に比べて合格率が低く、充分な対策を行う必要があります。学科試験を合格したからといって、まだ安心はできません。実地試験合格に向けて十分な対策をとりましょう。ここからは級ごとの実地試験の難易度について紹介しています。

2級土木施工管理技士の難易度・合格率(実地試験)

2級土木施工管理技士の実地試験の合格率は約33%です。学科試験の場合は、平均で60%ほどと比較的高めの数字となっているだけに、いかに実地試験の合格が難しいものかが分かります。学科試験の場合は選択式の解答形式のため点が取りやすく、過去問題集を徹底的に学習しておけば、合格はぐっと近くなります。

一方で、実地試験は記述式。答えはこれまでの実務経験に基づいて導き出すため、暗記でどうにかなるものでもありません。また正しい知識だけでなく、分かりやすく解答を記述する文章力も求められます。

1級土木施工管理技士の難易度・合格率(実地試験)

1級土木施工管理技士の合格率は、実地試験で約30%です。学科試験は約60%となっており、どちらも2級土木施工管理技士の数値と変わりありません。

当然、1級の方が専門性が高くなっているため、難易度は高いと言えます。需要も2級に比べて高い資格なので、すでに1級の受験資格を持っているのであれば、最初から1級に挑戦するのもよいでしょう。

難易度は高めですがモチベーションを高め日々学び続けられれば合格できるでしょう。そのためにもこちらの現役土木施工管理技士へのインタビュー記事をぜひご覧ください。

土木施工管理技士の実際の働き方などを知ることでモチベーションを上げることができるはずです。

現役土木施工管理技士への
インタビュー記事を見る

土木施工管理技士の実地試験の対策方法は?

土木施工管理技士の資格を取得するために、実地試験の対策方法を見ていきましょう。選択問題ではなく、自分の言語力が求められる記述問題が多いため、何度も添削してもらうなどの努力が必要です。

学科試験の内容を理解しておく

学科試験は選択問題なので答えに悩んだとしても、ひとまず解答はできます。しかし、実地試験は記述式となるため、暗記をするだけでは問題に答えられないのが特徴です。学科試験で覚えた内容を理解して、応用する力が試されるのです。対策として、用語の意味を理解しておき、工法についても文章で説明できるようにしておきましょう。

学科試験の問題を解けたとしても、記述式で答えてみると難しいと感じることも多いもの。繰り返し練習をすることで、用語を正しく理解して分かりやすい文章を書けるようにしていきましょう。何度も模擬試験や過去問を参考にしながら、自分の経験を言語化する対策が必要です。

添削をしてもらう

記述式の問題は、文章を作成することが必要です。文章の作成に不慣れだと、自分では理解して記述できているつもりでも、相手には分かりにくい文章になっていることがあります。誤字・脱字といった初歩的なミスから、文章の使い方や用語の説明が間違っているといったミスも起きがちです。

問題を解いてみたら、第三者に添削してもらうことは効果的な対策と言えます。客観的に見て、内容が伝わる文章になっているか、周りの力を借りて文章力を上げていきましょう。何度も修正を繰り返していくうちに、正しい文章で記述できるようになります。職場の上司や先輩なら土木施工管理についての知識も豊富にあるはずですので、添削をお願いできないか相談してみましょう。周囲に添削してもらえる人がいないのであれば、通信教育などのサービスを利用する手もあります。

文章をコピーせずに作成する

記述式の問題でも、参考書や過去問題集を参考にして対策することは効果的です。しかし、参考書の暗記はNG。意味が分からないまま暗記してしまうと応用が利かないので、ちょっと出題内容が変わるだけで点数を落としてしまいます。また、参考書の答えを丸写ししたような解答は採点者も気づきますし、不正ととられる可能性もなくはありません。

参考書を対策として活用することはオススメですが、文章をコピーしないように気を付けましょう。記述問題では、これまでの経験を参考にして、あくまでも自分の言葉で分かりやすく記述することが求められます。自分の体験をもとに記述するなら、それほど難しくなく文章にできるでしょう。添削してもらったポイントを思い出しながら、明確に伝わるように言語化する練習を繰り返しましょう。

テーマを網羅する

経験記述の出題には6種類のテーマがあります。

  • 工程管理
  • 施工管理
  • 品質管理
  • 安全管理
  • 出来形管理
  • 環境管理

年度、受験する級によって出題されるテーマが異なります。

令和元年の1級土木施工管理技士の記述テーマは品質管理。2級土木施工管理技士の実地試験は品質管理と工程管理の問題が出題されました。より確実性を求めるのであれば、全範囲を網羅的に勉強することをおすすめします。

しかし、これだけの広い範囲を全て網羅するのは苦しいもの。働きながら勉強をしている方は、あまり長く勉強時間を取れないことでしょう。どうしても時間がないという方は、過去問題集の出題傾向を参考にしながら、予想されるテーマで重点的に対策しておくことも一種の手段です。出題傾向を読み、幾つかのテーマに絞って勉強するならば、暗記する言葉も少なく済み、その分記述解答の質を上げる対策ができるでしょう。

まとめ

ここまで、1級土木施工管理技士と2級土木施工管理技士の実地試験の内容や難易度を見てきました。土木施工管理技士の資格を取得するには、学科試験と実地試験のどちらにも合格する必要があり、特に実地試験の合格率は低くなっています。学科試験で一安心せずに、実地試験の対策も念入りにおこなっていくことが重要です。学科試験と異なり、記述式となっているので、文章を作成するというハードルの高さがありますが、自分の言葉で正しく言語化することを意識して、相手に自分の仕事を伝えるつもりで試験に臨むようにしましょう。

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