造成工事やダム工事、採石場、そして鉱山など、幅ひろい種類の施行現場で採用される発破工事。多くの危険を伴う工事であるため、土木管理技士として現場の管理にあたるときには、細心の注意を払うことが求められます。こちらでは、発破工事の特徴や施工時の注意点、発破工事の種類などについて紹介しています。
土木施工管理技士になるための資格を取得し、土木・建設工事に携わるスタッフとしてのステップアップを目指したいという方は、さまざまな工事について参考にしてみてください。
発破工事という名称のとおり、発破を使用する土木工事のことです。発破工事はさまざまな現場でおこなわれています。おもな現場としては、ダム現場や造成現場、鉱山の採石場などがあげられます。岩盤掘削作業で広く採用されている施工方法です。
現場管理を担当する土木施工管理技士という立場から、できるだけ安全に発破工事を進めていくためには、リスク回避を徹底させることがとても重要です。そのためにふまえておくべき注意点は、多数あります。発破工事は、知られているとおり、危険な施工方法のひとつなのです。
トラブルや事故、災害などが発生することのないよう、細心の注意を払いながら工事を進めることになります。火薬の取り扱い方法はもちろんのこと、発破をおこなう方法自体やその手順にも慎重さが求められます。まれにではありますが、実際に、不適切な発破方法・手順を原因とする事故や災害も発生しています。
発破工事においては、たった1つの作業ミスであっても、ときには人命にかかわるほどのリスクが伴います。あるいは、残りの施工プロセスに大きな影響を与えてしまうような災害につながるケースもあります。そういった事態に陥らないようにするには、次にあげるような、発破工事をより安全に実施するための工事方法・プロセス・注意事項などに関する理解を深めておくことが大切です。
発破工事には次のような種類があるので、それぞれの特徴を把握した上で、現場状況に適した工法を採用する必要があります。
「階段堀り」という別名があることからも想像されるとおり、階段状になるように切羽をつくって発破をおこなう工法です。穿孔・装薬・発破・ズリ積込・運搬のすべてのプロセスを、危険を回避しながら能率よく実施することが求められます。
採石場やダム原石山、大型造成工事といった工事現場で採用されることが多いです。穿孔機械・積み込み機械・運搬機械などの大型化が可能な工法です。そのため、大量の岩石をまとめて処理できるという特徴があります。
道路工事をはじめとする、比較的小規模な造成工事で採用されることが多い工法です。住宅や構造物が建っている場所の付近で実施されることのある「制御発破」など、さまざまな方法の発破に応用することができるのも、盤下げ発破工法の特徴です。
最終残壁の仕上げをおこなうときによく採用されるのが、プレスプリット工法です。最終掘削法面予定のラインどおりに穿孔するのですが、その際には一定の間隔をあけていく必要があります。そのため、高度な技術が求められる作業だといえます。穿孔後、プレスプリット用の爆薬で発破をおこないます。
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