PRIDE~次世代へつなぐ 土木施工管理技士の新しい働き方 » 【2019】おさえておきたい土木建設業界「旬ワード」 » ハイブリッド重機

ハイブリッド重機

「ハイブリッド」と聞くと、自動車をイメージする方が多い中、近頃では重機にもハイブリッドシステムを採用したタイプが登場しています。このページでは、そんなハイブリッド重機について、おもな特や現場に取り入れることで得られるメリット、低炭素型建設機械認定制度、そして注意点などをまとめました。

土木施工管理技士として現場監督の立場で工事を管理していく際には、こういった土木建設業界のトレンド事情にも明るくなっておくが大切です。

ハイブリッド重機とは

重機が車体を旋回して、スピードを落としていくときに生じるエネルギーを、電気モーターを使って電気エネルギーへと変換するシステムが搭載された重機のことを、ハイブリッド重機とよびます。変換によって得られる電気エネルギーは、キャパシターという蓄電器にたくわえられていきます。

重機がエンジンを加速させるときに、モーターをつうじて補助エネルギーとして使用されるのが、ハイブリッド重機の仕組みです。燃料消費量の削減につなげることができる仕組みとして知られています。

燃費がよい理由

では、なぜハイブリッド重機は燃費消費量を抑えることができるのでしょうか。

ディーゼルエンジンだけを使っている一般的な建機と比較すると、ハイブリッド重機に採用されているハイブリッドシステムは電気エネルギーを補助エネルギーとして活用できるため、低速回転で機械を使えるため、燃費がよくなるわけです。加えて、待機中の状態であっても、超低速回転域におさえられるため、その点でも燃費のよさが際立っています。ハイブリッド専用モニターで確認することが可能です。

ハイブリッド重機のメリット

上述の繰り返しになりますが、ハイブリッド重機のメリットとしてまずあげられるのは、その燃費のよさだといえます。ハイブリッド重機以外の平均的な重機の燃費よりも25%~40%ほどおさえることが可能であると考えられます。

燃費をおさえられるということはつまり燃料コストの削減につながるわけですから、その分、工事費用を安くすることが可能になるのです。発注者にも利益があることを考えると、とても大きなメリットだといえます。

もうひとつ、CO2削減にも貢献できるとされています。通常では、燃焼1ℓの場合、酸素と結合して生じるCO2はおよそ2.85kgで、その体積は膨張を続け、最後には1,300ℓにまで達すると考えられています。地球環境への配慮が求められる現在において、CO2を軽減できるハイブリッド重機はぜひ導入したいアイテムだといえそうです。

低炭素型建設機械認定制度について

地球温暖化対策の一環として、国土交通省は、建設施工現場での省エネ化や低炭素型社会の構築などを推進しています。たとえば、平成22年度には、ハイブリッド機構や電動機構などの新しいテクノロジーを搭載することで、省エネ化を達成した建機を普及させていくことを目的とした「低炭素型建設機械認定制度」を創設しています。

そして、燃費のよいこれらの建機のさらなる普及のために、低利融資制度等の金融支援措置が設けられました。設けられている5つの条件のうち、いずれかをクリアしていれば、その建機は低炭素型建設機械であると認定されます。詳細については、国土交通省のホームページ『低炭素型建設機械の認定に関する規程』をご参照ください。

注意点

上述の条件をクリアしていると考えられるケースであっても、内燃機関が、定格出力19kW以上560kW未満の軽油が燃料として使用されるもので場合は、特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律(平成17年法律第51号)に基づく型式で届出されたものに限定されますので、確認が必要です。

また、次の建機については、既定の燃費基準値以下であることも求められます。詳細に関しては、国土交通省のホームページ『低炭素型建設機械の認定に関する規程』にてご確認ください。
◆油圧ショベルのうち、標準バケット山積容量が0.25m3 以上1.70m3未満のもの
◆ブルドーザーのうち、定格出力が19kW以上300kW未満のもの

参照元情報

参照元:国土交通省『建設施工・建設機械』(https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/constplan/sosei_constplan_tk_000005.html)

参照元:低炭素型建設機械の認定に関する規程(https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/constplan/content/001572641.pdf)

本サイトの監修・取材協力企業

株式会社ティーネットジャパンとは

発注者支援業務において
日本を代表する企業

株式会社ティーネットジャパンは、公共事業の計画・発注をサポートする「発注者支援業務」において日本を代表する建設コンサルタントです。
建設コンサルタントにおける『施工計画、施工設備及び積算』部門の売上げで22年連続業界1位を獲得(『日経コンストラクション』2024年4月号「建設コンサルタント決算ランキング2024」)。主に官公庁の事務所に拠点をおいた業務のため、官公庁に準じた完全週休2日制。ゆとりある環境です。

株式会社ティーネットジャパン 公式サイト
引用元HP:株式会社ティーネットジャパン 公式サイト
https://www.tn-japan.co.jp/ja/
       

(株)ティーネットジャパン 全国積極採用中
求人情報をチェックする