PRIDE~次世代へつなぐ 土木施工管理技士の新しい働き方 » 【しごと】詳しく解説 土木施工管理技士の仕事 » 土木工事における作業中止

土木工事における作業中止

こちらでは、土木工事の作業中止に関して説明しています。悪天候によりやむをえず作業をストップしなくてはならない際の具体的な判断基準や、悪天候が各作業に及ぼす影響、そして作業を再開する場合の注意点などをみていきましょう。さまざまな視点をもって現場監督をおこなわねばならない土木施工管理技士にとって、重要な情報をまとめました。

悪天候の判断基準

悪天候の判断基準

職場によっては、かなりの悪天候に見舞われている日であっても、通勤しなくてはならない場合があります。土木工事の場合には、たとえば台風や大雨といったコンディションの中強行してしまうと、作業員の命にかかわる可能性もゼロではありません。資材への影響も無視できません。ですから、悪天候の場合には、作業は中止されます。

悪天候の基準

現場監督をつとめる土木施工管理技士としては、作業を中止にする際、悪天候を定義する具体的な基準を把握しておくことが求められます。労働安全衛生法などによってさだめられている基準は、次のとおりです。

  • 強風:10分間の風速が、平均毎秒10m以上の場合。
  • 暴風:瞬間風速が、毎秒30mを超えている場合
  • 大雨:降雨量が、1回あたり50mm以上の場合
  • 大雪:降雪量が、1回あたり25cm以上の場合
  • 地震:震度階級が、4以上の場合

参照元:セコカンNEXT
(https://sekokan-next.worldcorp-jp.com/column/useful/1168/)

雨は多くの作業に支障をきたす

雨で中止になる土木工事作業。具体的には、どのような影響を避けるために中止となるのか、その理由をみていきましょう。

タイル張り

建物の外壁などにタイルを張っていくので、作業は基本的に屋外でおこなわれます。ですから、雨天では作業は困難だといえます。ただ、一部の屋内作業や上に屋根がある場合などは、納期にゆとりがないときには作業をおこなうケースもあります。

型枠加工

鉄筋コンクリートの場合は、壁や柱の部分にコンクリートを流し込むので、型枠が必要です。この型枠の組み立ては現場でおこなわれるため、雨天では作業に支障が出てしまいます。特に、電気工具による感電のリスクがある場合には、作業は中止されます。

塗装工事

建物の外壁や屋上に防水機能をもたせるための工事です。ですから、雨天の中作業を進めることは不可能に近いといえます。

足場解体

状況次第では雨がふっていても足場解体作業は中止にならない場合もあります。ただ、元請けからの指示によって中止されることはあります。また、とび職のように高所での作業の場合には、特に風が強いときには作業中止の判断がくだされやすいです。

掘削工事

建てる物に応じて土地を掘ったり削ったりする作業のことを、掘削工事と呼びます。これは基礎工事であるため、雨が降っていると地盤がゆるみ、崩れやすくなってしまいます。しかも、水を含んだ土を積んだダンプは、通った道をかなり汚してしまいます。これらの理由により、作業中止となる可能性が高いです。

悪天候で作業が中止すると

悪天候による作業中止とひとくちにいっても、特に影響が大きいのは雨だといえます。何日も雨天が続くこともめずらしくなく、土木工事のスケジュールに大幅なおくれが出てしまいかねません。

さまざまな職人たちの都合などを何とか調整できたとしても、天候に恵まれず再開までに時間がかかると、ゆとりをもたせて決めておいたスケジュールが逼迫し、ついには工期に間に合わないといった事態も発生してしまいます。

作業再開の前に点検が大切

作業の再開をする際には、いきなり工事の続きにとりかかるのではなく、まずは現場の状況をしっかりと確認することが大切です。一見してわかる破損だけでなく、ボルトのゆるみやさまざまな工具について、細部まで調べることが求められます。通常時よりも念入りに、安全第一の意識をもって点検作業をおこなうようにします。

まとめ

工事現場において、悪天候は大敵です。天候に恵まれないと、工事の安全性が低下するだけでなく、作業の進捗にも影響が生じてしまいます。日頃からの安全対策と、悪天候による作業中といったイレギュラーな事態への備えも、土木施工管理技士が担っている重要な役割だといえます。

本サイトの監修・取材協力企業

株式会社ティーネットジャパンとは

発注者支援業務において
日本を代表する企業

株式会社ティーネットジャパンは、公共事業の計画・発注をサポートする「発注者支援業務」において日本を代表する建設コンサルタントです。
建設コンサルタントにおける『施工計画、施工設備及び積算』部門の売上げで22年連続業界1位を獲得(『日経コンストラクション』2024年4月号「建設コンサルタント決算ランキング2024」)。主に官公庁の事務所に拠点をおいた業務のため、官公庁に準じた完全週休2日制。ゆとりある環境です。

株式会社ティーネットジャパン 公式サイト
引用元HP:株式会社ティーネットジャパン 公式サイト
https://www.tn-japan.co.jp/ja/
       

(株)ティーネットジャパン 全国積極採用中
求人情報をチェックする