設備施工管理とは、空調や排水、給湯、消防設備など、ビルや商業施設といった建物の設備に関する施工管理者のことです。ここでは、設備施工管理の仕事内容や給料、やりがいなどについて紹介します。
設備施工管理の仕事は、ビルや商業施設などの建物の設備に関する施工管理を行うことです。扱う設備には、冷暖房や空調、給排水や給湯の設備工事などのほか、ダクト工事や浄化槽、ガス配管、衛生設備などがあり、そういった工事の施工を管理するのが設備施工管理の仕事です。設備施工管理は大きく分けると、下記の6つに分けられます。
設備施工管理はこれらの現場で、設備工事で後期に間に合うようスケジュールを組む工程管理、施工中・施工終了後に品質の基準を満たしているかチェックする品質管理、予算内で工事が終わるよう発注や工程を考える原価管理、現場で働く作業員の安全を守る安全管理などを行います。また書類作成や業者との打ち合わせに加え、実際に施工者として配管の設計や取り付けなどの作業をすることも珍しくありません。現場を管理しながら実務も行うことが多いため、管理者としての側面と技術者としての側面の両方を持っています。
設備施工管理は特別な資格が必要なわけではなく、まずは就職して実務経験を積んでいくのが一般的なルートとなります。電気工事を管理するなら電気工事施工管理技士、配管の施工管理なら管工事施工管理技士、通信設備の管理なら電気通信工事施工管理技士の資格が必要となりますが、必要に応じて取得すれば良く、あらかじめ持っておく必要はありません。
設備施工管理は、就職した企業が電機や機械、空調などどんな設備を扱うかで仕事内容は大きく変わります。しっかり仕事内容を確認してから企業を選ぶようにしましょう。建設・建築系の学校を卒業していると有利ではありますが、興味や熱意さえあれば未経験者からでも問題なく、女性も活躍しています。
一般的な求人を見ると設備施工管理の未経験者の月給は21万円ほど、 経験者の場合は30万円~50万円ほどとされていることが多いです。設備施工管理の仕事では経験者が求められるため、経験を積めば積むほど給料はアップしていくでしょう。また、より良い給料や待遇の企業に転職することも可能です。
資格を持っていれば資格手当がつく企業も多いです。より給料を上げたいのならば、資格を取得するとよいでしょう。
設備施工管理のやりがいのひとつには、スケールの大きい工事に携わる機会が多いことが挙げられます。設備施工管理は、建物工事に必要不可欠な仕事です。商業施設や集合住宅、公共工事など自分が携わった仕事が後世まで残り、多くの人たちに利用されることに達成感を感じることができるでしょう。
設備施工管理の就職先は、設備施工を専門にする企業が多いです。またゼネコンやハウスメーカー、デベロッパーなどのほか、土木工事や電気工事、水道工事を行っている企業でも採用している場合があります。設備施工管理の役割は幅広いです。空調や給排水などを専門に行っているところもあれば、さまざまな業務を幅広く手掛けているところもあります。自分がしたいと思える仕事ができる企業を選ぶようにしましょう。
建築業界は高齢化により人手不足が深刻化していて、積極的に若い人を採用しようとしています。設備施工管理の仕事をする人も減少傾向にあり、求人数のわりに応募者が少なく、採用に困っている企業も少なくありません。建築物は次々とつくられていて、設備施工管理はどのような建築物をつくるにも必ず必要な仕事であるため今後もニーズは高く、必要不可欠な仕事といえます。
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