発破技士とは穿孔・充填・点火・後処理などの業務を行う国家資格です。このページでは発破技士の仕事内容や試験概要、働き先などを紹介するので、キャリアアップを目指している方はチェックしてください。
発破の取り扱いができる国家資格であり、穿孔・装填・点火を行うことができます。もし不発であれば、残薬点検・処理も実施する資格です。重機では壊せないような岩盤を壊す際、火薬を用いて一気に破壊するなどが業務となります。
土木工事や砕石の現場では山・岩盤を崩すことがあり、ダイナマイトを用いた発破業務が必要とされます。火薬などを利用する発破作業には穿孔・装填・結線・点火・後処理の業務があり、非常にリスクが高いため専門の知識を有した「発破技士」が作業を行うのです。
周辺の環境や岩盤の硬さなどの条件に合わせて、火薬を用いるための知識が必要となります。ただ発破技士の資格だけでは、火薬の管理は行えないので注意してください。火薬を管理するためには、火薬の保管・使用の安全性を確保する仕事を行う「火薬類取扱保安責任者」という資格が必要です。そのため火薬の管理から穿孔などの業務までトータルで行うのであれば、発破技士だけでなく火薬類取扱保安責任者の資格取得を目指しましょう。
発破技士の資格を取得するためには、厚生労働省大臣が指定した試験機関で試験を受け、それに合格しなければなりません。
基本的に受験資格に制限はありませんが、上記のいずれかの要件を満たすことを証明する書類がなければ資格取得ができないので注意しましょう。
発破技士の試験は筆記試験のみで行われ、発破方法・火薬類の知識・取り扱いなどの内容が試験で出題されます。試験時間は2時間となり、5肢択一式です。ただし導火線発破技士・電気発破技士の資格を保有している場合は、火薬類の知識と取扱の2科目は免除となります。
合格するためには、上記の条件を全てクリアしなければなりません。
発破技士の試験合格率は60~70%ほどです。ほとんどの場合、実務経験者が受験するため比較的合格率は高い傾向にあります。
2019年だと発破技士の資格を取得した者の平均年収は617万円ほどです。20代であれば400万円ほどといわれており、経験を積むことで年収アップも期待できるでしょう。最も年収が高くなりやすいのは50代前半で、754万円ほどアップするようです。
ただ非正規雇用であれば333万円ほどになってしまうので、正社員との差はおよそ2倍もあります。日本全体の労働者の平均年収が436万円ほどと言われている時代なので、発破技士の資格を取得することで平均年収以上の収入が得られやすいでしょう。
発破技士の資格を取得すれば火薬類を使用した発破の取り扱いが可能となるため、土木作業の現場や採掘現場などで活躍できるでしょう。ただ危険物を取り扱うため大きな責任も伴い、危険リスクも高まりますが、年収アップも期待でき幅広い業務に対応できるスキルが習得できます。
発破技士の資格を取得することで、さらなるキャリアアップも目指せるため、今よりもキャリアアップしたいと考える方にはピッタリな資格と言えるでしょう。土木作業や採掘現場での業務に興味がある方は、国家資格である発破技士の資格取得も検討してください。
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