鉄道を走らせるためには、様々な工事を行わなければなりません。このページでは土木工事で手掛ける鉄道工事の役割や特徴について紹介しています。
鉄道を走らせるための工事のことで、鉄道工事と言っても電気設備・土木建設・建築という大きく3つの分野に分けることができます。それぞれの分野で専門的な技術が必要となり、3つの分野でしっかりと工事を行わなければ鉄道が安全かつ快適に走行することができません。
鉄道を走行させるためには、電気が必ず必要になってきます。複数の鉄塔を設置し、鉄道から鉄道まで電線を張る、古くなった電線を張り変えするなどの架線工事を実施。さらに複数の電車が正しく走行できるための信号機などの設置や交換なども欠かすことが出来ません。
また電力会社から送られる高圧電気を変圧させ、架線や駅などの設備に送電する受変電設備の設置やメンテナンスなども重要な役割になってきます。
電車が走行するためのレールやレールの下にある枕木の設置、交換だけでなく、レールのゆがみの修正などのメンテナンスも実施します。電車が安全に走行するためには欠かせない工事と言えるでしょう。さらに電車が走行するトンネルの壁や橋などにヒビなどの不具合がないかチェックし、メンテナンスも行います。
電車が走行する線路ではなく、駅舎や事務所などの建物も必要になってきます。耐震性能の向上やバリアフリー化などを図り、駅を利用する多くの方々が安心・安全に設備を利用するための点検などの業務も重要な役割です。
また建物を建てるだけでなく、多くの方が利用しやすい駅舎にするためにはどうしたらよいのか企画・設計などの業務もかかわってきます。また駅舎の管理方法などの意見も出し合いながら、施工していくのが一般的です。
鉄道を新しく開通させる際には、地元住民の協力も必要になってきます。そのため事前に地元住民に向けての説明会を開催し、測量などの立ち入りについて協力を促しておきましょう。
中心杭打ちや縦横断測量を実施します。工事に必要な地盤調査なども行います。
構造物の概略設計を実施、必要となる用地の幅の検討を行います。この結果に基づき、鉄道と交差する川や道路の占用などについて国・地方自治体などと協議を実施します。
構造物の設計を行います。
事業に必要となる土地の範囲を明確にするため、用地の幅が分かるように杭を打ち、用地測量を実施します。
用地による補償は適正に行われるように、国が定めた補償基準などに基づき実施されます。
これまでの施工実績に基づき、適切な工事費で工事の発注を実施します。
具体的に工事の進め方などの説明を行います。
発注した工事が円滑、かつ経済的に行われるように技術の指導や工程、予算の管理なども行います。また品質確保も徹底的に管理していきます。
工事が完了すれば必要な検査や実車走行試験などのテストを行い、安全性をチェックして開業の運びとなります。
工事が無事に終えれば、鉄道事業者に施設を貸付や譲渡を行います。
鉄道工事において、どの分野で業務を行うかによって役立つ資格は異なってきます。
鉄道は交通インフラの重要な役割を果たしているので、基本的には鉄道自体がなくならない限り、仕事がなくなることもありません。また自分の仕事をした成果がハッキリと形になり、地図にも残るため、やりがいは得られやすいでしょう。多くの方々の足にもなり、自分の仕事が役立っているという実感もわきやすいというメリットがあります。
鉄道は日中利用者がいるため、基本的には夜間に交換やメンテナンスの作業が行われます。そのため夜間業務が通常となりやすいでしょう。また作業時間も決められているので、その時間内に作業を終わらせる必要もあり、また夏場などは体力的にもハードな仕事でもあります。ある程度の覚悟や責任は必要になってくるでしょう。
交通インフラの一役を担う仕事でもある鉄道工事。土木施工管理技士として鉄道の建設に関わる工事は大きな意義ややりがいを感じられる業務と言えます。
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