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5G

ここでは、5Gの通信規格の内容とメリットを紹介しています。また、5Gの登場により建設業界に与える影響について解説していきます。

5Gとは

5Gとは、4Gの後に登場した国内の通信規格のことです。4Gの通信規格が登場したのが2012年で、5Gは2020年3月より運用が開始されました。

5世代目の通信規格なので5Gと呼ばれていますが、1Gが誕生した1979年から実に41年経ったタイミングで登場しています。

1Gまではアナログの通信方式でしたが、1993年に登場した2G以降にはデジタルの通信方式が採用。

ただし、2GではTDMAの接続技術を使用していましたが、3Gには音がいいCDMAの接続技術に、4Gでは通信速度が最大1Gbpsと接続が速いLTEの通知規格が用いられています。

5Gで何が変わったのかというと、4Gで最大1Gbpsだった通信速度が、「約10Gps 以上」となり高速通信が可能になりました。

5Gのメリット

5Gのメリットは、利用シーンが増える点にあります。4Gでは高速通信が可能になったものの、多数同時接続や通信速度の遅延といった問題を抱えていました。

特に、工事現場では、通信機器の同時接続が必要となるシーンが多くあります。5Gでは1km2あたり100万台以上の通信機器が同時接続できるとされているため、現場の指揮がスムーズになります。

今まで指示を仰ぐのに時間がかかっていた現場でも、通信が混雑して途切れる心配がなくなり、速く作業を進められるように。工期が短くなったり、安全性が高まったりするメリットが得られます。

消費電力が少なく、自動化技術開発の後押しに

5Gのメリットは、消費電力が4Gの半分以下になるといわれており、建設現場でのバッテリー切れが起こりにくくなります。万が一自然災害が発生した際なども、連絡手段が長時間取れる状態が続くため、工事の安全性を高める事に繋がるでしょう。

また、5Gの登場により自動化技術が進むとみられており、建設機械の遠隔操作が容易になるメリットも。遠隔地から工事が進められる状態になれば、人が立ち入るのが危険な環境下や、人手が足りない地域でも工事を検討しやすくなります。

5Gと建設業界

5Gの登場により、日本国内では基地局工事の需要が高まります。実は5Gは、4Gよりも通信速度が速いというメリットがあるものの、電波の直線性が高いという問題を抱えています。

つまり、障害物が多いエリアでは、電波が回り込まないので届きにくくなるため、中継基地局の数が必要に。国内の主要な通信会社だけでも、およそ4兆円の基地局工事が行われる予定です。

主要都市だけでなく、全国各地の基地局工事が進められるので、建設業界にとっては売上を伸ばす機会が得られます。

5Gで変わる建設業界

5Gの登場により、国内の建設業界は大きく変貌を遂げるとみられています。ここでは、どのような変化が訪れるのか、詳しく解説していきます。

重機の遠隔操縦

5Gが登場すると、通信の遅延が起こりにくくなります。繊細な作業が求められる建設業界においても、自動化や遠隔操縦の技術を取り入れやすくなるでしょう。大容量のデータを送受信できる環境が整うため、危険な現場においても安全な場所で遠隔操縦できるようになります。

ドローン・3Dデータの利便性向上

5Gの登場でドローンの活用シーンも増えると予想されます。従来はドローンで測量解析を行う際は、ドローンを回収する必要がありました。しかし、飛ばしながらリアルタイムで解析できるため、工事がスムーズに進められるように。自動化技術と組み合せれば、ドローンで測量しながら、すぐさま無人の重機を操作することも現実になります。

VRの活用

5Gに対応したスマホでVRが使用できるように、開発が進められています。どこでも気軽にVRで現場確認ができれば、クライアントが遠方から直ぐにチェックできる環境が整います。口頭や書類の説明に比べて、より正確に伝えられるでしょう。

安全管理の遠隔・リアルタイム化

5Gの登場で、現場の安全管理が楽になります。大容量の通信も遅延なく遠隔地に届くようになり、遠隔でも安全管理ができるように。また、リアルタイムで遠くの工事状況が確認できるため、作業員が不足しがちな地方の工事も円滑に進められるでしょう。

現在、フルハーネス安全帯を正しく取り付けるための研究開発が進められており、5Gを使ってリアルタイムで装着ミスを判断できる環境が整う予定です。一人ひとりの装着確認が難しい現場でも、安全性を向上できます。

ローカル5Gとは

ローカル5Gとは、通信会社が運用する5Gとは異なり、企業や自治体が構築した5Gシステムのことです。災害が起こっても独自の通信システムで影響を受けにくくなり、建物や敷地内で柔軟に活用できます。河川や土砂崩れの監視など、様々なシーンでの利用が可能に。建設・工場をはじめとした、インフラ面での活用拡大が期待されています。

インフラを整備する大切な役目

土木施工管理技士の仕事は、単なる土木作業に従事するものではなく、インフラを整備する革新的な仕事の一面も担っています。システムや技術の変化に、社会が対応できるように支える大切な仕事です。5Gの登場により、今後インフラを整備する仕事が増加していくとみられるので、5Gの知識についても理解を深めておくと良いでしょう。

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