土木施工管理技士から現場作業へ転職を考えている人もいるでしょう。すでに知識があるため、建設現場への転職は有利です。一方、職種によっては特定の資格が必要なものもあります。建設現場の仕事について、種類、資格、将来性をまとめました。
高所作業を行う専門の職人が鳶職人です。建設現場での足場作りや鉄骨造りの骨組みを組み立てる作業、建物内部への重量物の据え付けの3つが主な仕事。巨大な建物の建設において非常に重要な役目があります。高所作業のため、高度な安全性と技術が必要です。学歴や資格は必要ありませんが、見習いからはじめて、先輩の厳しい指導を受けながら、一人前の鳶職人に成長していきます。ニーズは増加傾向ですが人手不足。将来性に不安はありません。
道路や河川、水道、ガス、通信、区画整理などで、運搬や重機操作を行います。インフラ整備に携わることが多い仕事です。学歴や資格は問われませんが、重機作業を行うためには、操作する重機に応じた免許を取得しなければいけません。また、「土木施工管理技士」の資格を取得すると現場監督としての仕事ができるようになります。土木作業員は、非正規雇用の割合が多いことが特徴です。未経験からスタートする場合は、アルバイトで経験を積みながら正社員を目指す道があります。
建設現場や倉庫などで大型の機械を操作するのが重機オペレーターです。免許が必須。操作する重機の種類に応じた免許が必要なので注意してください。人間の代わりに機械が作業するため、オペレーターの体力はそれほど必要ではありません。年齢が上がっても続けられる仕事です。経験に応じて収入も増えていきます。今後はAIなどの導入が予想されるため、熟練のオペレーターにしかできないような業務をこなせるよう技術の向上に努めるといいでしょう。
水・ガスなどの配管工事を行う職業です。生活インフラを整える重要な仕事を担います。住宅やビルなどの建築工程にあわせて作業しなければいけません。また、ガス漏れ・水漏れが起こらないよう確実な仕事が求められます。学歴・資格は不問。設備工事会社に就職して技術を身につけていくのが一般的ですが、職業訓練も利用可能です。力仕事の面もありますが、建築関係の中では扱うものの重量が軽いため、女性の活躍も増えてきました。
潜水士は水中という特殊な環境で作業をするため、国家資格が必須です。潜水技術がなく水中で作業すると命が危険。作業自体は陸上の建築作業と同じですが、潜水士が一人前になるには最低でも10と言われています。特殊な技能のため、年収は高めです。ベテランになると1000万円超も期待できます。非正規雇用が多い建設業界でも、潜水士はその特殊性から正社員雇用が多いという点も特徴です。海洋インフラに関わる仕事にも携われます。
電気工事士は、その名の通り、電気設備を扱う技術者です。「第一種」「第二種」の2種類の国家資格があり、第一種はビルや工場、第二種は一般住宅や小型店舗の電気設備を扱えます。まずは第二種電気工事士を取得して、実務で技術を身につけながらキャリアアップとして第一種にチャレンジするといいでしょう。「電気工事施工管理技士」や「電気主任技術者」などの上位資格へのキャリアアップも可能です。電気は人々の生活に欠かせないインフラ。省エネやオール電化などの時代の流れからもニーズは増えています。
電気工事士と名称が似ていますが、国家資格は必要なく、未経験でもチャレンジできるのが電気通信工です。扱うものが「通信」と電力規模が少ないものに限定されるため、資格がなくても扱えます。携帯電話やパソコンを使うための環境構築が主な仕事です。オフィスのパソコンをつなぐLAN工事のほか、テレビの受信アンテナをマンションの屋上に取り付けるのも電気通信工の仕事です。5Gの普及によって携帯電話基地局工事も増えています。
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