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2級と1級 できること・収入はどう違う?

土木施工管理技士は2級と1級、2つの資格がありますが、どんな違いがあるのでしょうか? 工事業務を例に3つのポイントで見くらべてみましょう。

土木施工管理技士2級と1級の違いは?

ポイント1 関われる工事現場の規模はどう違う?

土木施工管理技士の2級と1級の違いは、扱える土木工事現場の規模が変わるという点です。
2級は各作業工程の責任を負う「主任技術者」、1級の場合は現場全体を指揮する「監理技術者」になることができます。法律によって工事現場ごとに施工管理技士を設置することが定められていますが、請負総額4,000万円以上の工事現場には監理技術者の配置が必要になります。2級を取得している場合は、「下請の主任技術者」として請負総額4,000万円未満規模の現場を管理することになります。1級の資格があれば、「元請の監理技術者」または、下請の主任技術者」として現場規模に関わらずすべての土木工事現場で活躍することが可能です。

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ポイント2 年収は2級と1級でどう変わるか

2級と1級では扱える現場規模に違いがあり1級の方が幅広い現場で活躍できるため、収入についても1級の方が昇給しやすいようです。

2級土木施工管理技士の
年収例 1
埼玉県:配管工事、土木工事の施工管理
月給30万円~+賞与年2回
年収400万円~
2級土木施工管理技士の
年収例 2
東京都:公共工事の施工管理
月給25万円~35万円+賞与年2回
年収360万円~500万円
1級土木施工管理技士の
年収例 1
神奈川県:海上・湾港内における土木工事に関わる施工管理業務
月給30万円~50万円+賞与年2回
年収460万円~700万円
1級土木施工管理技士の
年収例 2
北海道:橋梁(きょうりょう)塗装工事の、現場管理
月給35万円~+賞与年2回
年収500万円~

ポイント3 需要や求人に差はあるのか

土木施工管理技士の資格が条件となっている求人情報をピックアップしてみました。2級と1級では差はあるのでしょうか。
未経験者と比べると土木施工管理技士の資格保有者の求人は多く、給与などの待遇面でも選べる幅が大きくなる印象です。どちらも取得に実務経験が必要になることから、入社後すぐに活躍できる即戦力を募集している会社が多いようです。扱える工事の制限がない1級の方が大規模な現場に関わる会社の求人が多いですが、2級取得者でも管理補助として大きな現場に関われるチャンスがあるようです。

2級土木施工管理技士の
求人例 1
勤務地:宮城県
業務内容:法面、造園などの土木工事の品質・工程管理
ポイント:2級が必須の求人で、4,000万円以下の造園工事から道路工事などの業務があるようです。年数の指定はありませんが、土木の施工管理経験も必須となっています。
引用元:Yahoo!仕事検索
https://job.yahoo.co.jp/jobs/detail/2ca5fa5670b1e195524bd01f27962f60bfad5e83b36b75b88a88107e6eb4bb9f?q=%E5%9C%9F%E6%9C%A8%E6%96%BD%E5%B7%A5%E7%AE%A1%E7%90%86%E6%8A%80%E5%A3%AB+2%E7%B4%9A&l=%E5%AE%AE%E5%9F%8E%E7%9C%8C&fr=job_dd
2級土木施工管理技士の
求人例 2
勤務地:東京都
業務内容:東京都内での土木工事での管理補助業務
ポイント:シールド工事、メトロ工事、地下エレベーター工事など様々な土木工事を施工している会社で、土木工事に伴う安全管理などの管理補助業務です。2級では扱えない規模の現場にも補助として関わり、経験を積むことが出来そうです。
引用元:Yahoo!仕事検索
https://job.yahoo.co.jp/jobs/detail/cd802238e6969bf65d3ddbc4294e63fdbaa56b64c92ca8a35986ec2eb1a80778?q=%E5%9C%9F%E6%9C%A8%E6%96%BD%E5%B7%A5%E7%AE%A1%E7%90%86%E6%8A%80%E5%A3%AB+2%E7%B4%9A&l=&fr=job_dd
1級土木施工管理技士の
求人例 1
勤務地:横浜
業務内容:設計や近隣住民対応なども含めた現場監督業務
ポイント:1級資格保持者ということで、即戦力として現場で活躍できる人材を募集しているようです。具体的には、現場を見て図面作成ができるレベルが必要なようです。
引用元:DODA
https://doda.jp/DodaFront/View/JobSearchDetail.action?jid=3002992542&ndrs=BI1903132022kimXVC&cid=001007227317003&utm_id=001007227317003
1級土木施工管理技士の
求人例 2
勤務地:宮崎県
業務内容:復興工事に伴う測量・工程/安全管理などの土木施工管理業務
ポイント:1級の資格必須、土木での施工管理経験必須の求人です。加えて必須ではありませんがAutoCADが扱える人が歓迎されていて、設計も含めた幅広い知識が求められています。
引用元:Yahoo!仕事検索
https://job.yahoo.co.jp/company/1000015268/jobs/7a33baf68ba94c40448af0fb541c00ea65e08482699f839458a558d388d9870c?q=%E5%9C%9F%E6%9C%A8%E6%96%BD%E5%B7%A5%E7%AE%A1%E7%90%86%E6%8A%80%E5%A3%AB&l=%E5%AE%AE%E5%9F%8E%E7%9C%8C&fr=job_dd

ポイント4 会社の評価は上がるか

土木施工管理技士の1級と2級。どちらの資格の社員が在籍しているかは、建設会社にとっても大きな意味があります。

建設業界において、企業の業績を左右するほどに重大な営業活動は、公共工事の入札です。公共工事の入札においては、落札企業を決定する一つの指針として、参加する建設会社の企業規模や経営状況といった客観事項を評価します。そのなかに「技術評価点」と呼ばれる数値で示した指標による「経営事項審査」もあります。

この審査基準においては、1級土木施工管理技士1人につき5点、2級土木施工管理技士1人につき2点が付与されるルールとなっています。いうまでもなく、この得点が多い企業は、公共工事で入札を得られる確率も高くなります。資格取得者の数が多いほど、企業活動を有利に展開できる企業の貴重な人的資産となるわけです。

つまり、あなたが1級・2級土木施工管理技士の資格を取得して企業に入社すれば、その会社の価値までが向上していきます。

当然就職も資格なしより2級が、2級よりも1級が有利となり、企業価値を高める存在として、多くの会社が1級・2級土木施工管理技士資格保有者を優遇してくれます。

1級と2級、最初はだれもが2級から?

土木施工管理技士の資格取得をめざす人からよく聞く質問が「まず、最初に2級を取得して、そのあとで1級をとる順序で資格を取らなくてはいけないのか」。

結論からいえば「そんな規定は、ありません」。一般に2級よりも1級の方が必要とされる実務経験年数が長くなっていますが、1級に必要な実務経験を満たした段階で2級を取得せずに1級にチャレンジしても、なんら問題ありません。

また、人によっては1級と2級を同一年度に受験して、2つの資格を同時に取得するチャレンジャーもいるようです。

とはいえ、2級より1級の方の難易度が高いのは事実でしょう。絶対の自信がある場合をのぞいては、ダブル受験や1級からの受験はおすすめできません。事実として、2級から順番に取得していく人が多いようです。

難易度は高めですがモチベーションを高め日々学び続けられれば合格できるでしょう。そのためにもこちらの現役土木施工管理技士へのインタビュー記事をぜひご覧ください。

土木施工管理技士の実際の働き方などを知ることでモチベーションを上げることができるはずです。

現役土木施工管理技士への
インタビュー記事を見る

2級1級どちらを取得すべきか?

1級と2級では求人の選択肢や期待できる年収などに差が出てきますので、受験資格を満たしているならぜひ1級の取得を目指したいところです。
しかし、受験には長めの実務経験が必要となりますので、これから取得をめざすのであれば、まずは現場で経験を積みながら2級を取得するのが良いでしょう。2級を取得すれば1級受験に必要な実務年数が減りますので、結果的に1級の取得期間短縮にもつながります。

監修企業の現場からひとこと&アドバイス
監修企業の現場からひとこと&アドバイス
監修者:(株)ティーネットジャパン
CS事業本部 営業推進室 付課長 原田 晋輔

今回は工事(現場で施工管理を行う人)をメインとした説明になっていますが、コンサルタント業務でも要件として求められる場合が多々あります。
2級と1級の差もありますが、土木の業界で仕事をするうえで、施工管理技士資格の有無の差は非常に大きいと言えます。
ゆくゆくはご自身のキャリアプラン形成にも関わると思われますので早めの取得をおすすめします。

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株式会社ティーネットジャパンは、公共事業の計画・発注をサポートする「発注者支援業務」において日本を代表する建設コンサルタントです。
建設コンサルタントにおける『施工計画、施工設備及び積算』部門の売上げで22年連続業界1位を獲得(『日経コンストラクション』2024年4月号「建設コンサルタント決算ランキング2024」)。主に官公庁の事務所に拠点をおいた業務のため、官公庁に準じた完全週休2日制。ゆとりある環境です。

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