土木施工管理技士は比較的難易度の高い資格であり、さらに「とったらもうお終い」という資格でもありません。継続して勉強をしていく必要があります。そのための一環としてCPD(CPDS)という「継続教育制度」があります。
CPD(CPDS)とは「継続教育制度」であり、その名の通り技術者としての専門的能力を維持させるため、定期的に講習会などを受講しその受講履歴をもって自らの技能水準を証明できる制度です。
「資格試験に合格した」という証明になる資格を有しているのみではなく、常に最新の知識や技術を習得し自身の能力の維持・向上に努めていることを示せる制度であり、国土交通省や地方自治体などの発注者によっては工事業者選定の要素に入れることもあります。
CPDは継続学習制度の通称であり、CPDSはこのCPDにSystemのSを付けた全国土木施工管理技士会連合会独自の固有名詞で、商標登録もされています。
CPDSは講習会などを受講した際に受講記録を登録し、必要な時に学歴履修証明書を発行するシステムとなっています。
工事を請け負うにあたって、建設会社や設備会社などの企業は入札(総合評価落札方式)を行うことがあります。
公共工事を落札するためには持ち点が重要になるため、CPD単位の取得はそういった場面でも重要な要素であるといえるでしょう。
会社の持ち点は技術士や建築士・建築施工管理技士・土木施工管理技士などの有資格者の人数に加え、このCPD単位も対象となります。
技術力を図るための指標として採用されることがありますので、落札できるかどうかに直接関わってきます。
会社の持ち点が上がれば公共工事の落札率を高めることができますので、最終的に会社に大きな利益をもたらすことを考えるとCPDを受けるメリットは大きいと考えられます。
資格取得後、現場で業務に従事していると勉強する機会はあまりないのではないでしょうか。
そのためいつの間にか身に着けている知識が古くなってしまっていることなどもあるかもしれません。
CPDを活用すると最新情報や最新技術・工法などを学ぶ機会が増えるため、常に新しい知識を身に着けることができるようになります。
さらには他社の技術者と交流を持つ機会が増えて視野が広がったり、自らのキャリアアップに繋がることもあるでしょう。
CPDは企業にも大きなメリットをもたらす制度ですが、同時に個人に対しても数多くのメリットを与えてくれるのです。
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