「すくって持ち上げる」作業を得意とするホイールローダは、代表的な建設機械のひとつ。こちらの記事では、ホイールローダの特徴やおもな活躍場所、種類、操作するために必要な資格などについて解説していきます。
路面を掘り下げた際に出る土や石などを、ダンプトラックへと積み込むホイールローダ。運搬作業でも活躍する機器で、悪路でもスムーズに走行できるのが特徴です。四輪駆動なので、不整地や軟弱地盤、急傾斜になっている現場などでも操作できます。
また、前輪・後輪間が折れる、いわゆる「中折れ式」の操舵が可能で、前後のタイヤが合わせて動く構造になっています。そのため、内輪差や外輪差が生じず、使い勝手がとても良いです。
ちなみに、積み込み作業の具体的な対象物としては、土や石、雪、そして農業や畜産業の現場では、たい肥などが挙げられます。また、運搬作業では積み込んだものを保管場所や、一時的にストックしておく場所などへ運ぶ役割を担っています。
土木・建設現場などの工事現場はもちろん、農業・畜産業・砕石場などを含む幅広いシーンで使用されています。現場の規模にかかわらず、さまざまな物を運搬できるので、効率よく作業を進めるのに大きく貢献している機械であるといえます。
また、雪のような重量物であっても問題なく運搬できるため、降雪地域でも大活躍しています。
バケットの容量の大きさに従って、ホイールローダは分類されています。小型のホイールローダは、容量が0.4㎥ほどのものを指します。一方、大型のホイールローダだと、容量が24.0㎥ほどのものまであります。大きさのラインナップがかなり豊富で、工事の規模や用途などにあわせて、こまかく使い分けることが可能です。
また、ホイールローダのバケット部用のアタッチメントにも、複数の種類があります。それぞれの特徴を簡単にまとめました。
足場やフェンスなどの穴を掘りたいときに役立つアタッチメントです。建設現場のほか、整地や農業などのシーンでおもに使用されます。
土・砂利の整地および軽負荷の押土などの作業をおこなうときに使用されることが多いアタッチメントです。
ブラシが両方向へ回転するのが、このアタッチメントの特徴です。両方向へ回転するということは、前進だけでなく、後進への走行も可能だということになるので、清掃作業でも重宝します。収集したごみなどを効率よくバケット回収することができます。
送電線・ケーブル線・水道管などの敷設工事で活躍するアタッチメントです。狭い直線状の溝を地面に掘削するときに使用されます。
積み込み作業および運搬作業で活躍するアタッチメントです。特に、農業・畜産業において、ロール型と角形の俵状の資材を扱う際によく使用されます。
アタッチメントの名称どおり、除雪作業におもに使用されるアタッチメントです。地面の起伏に沿うようにして雪を寄せて除雪していきます。どちらかというと舗装された道路や駐車場などの除雪作業で活躍することが多いです。
ホイールローダの運転や操作には、技能講習や特別教育を修了することで認められる「車両系建設機械運転者」という資格が必要です。3トン以上のホイールローダの場合には技能講習および大型特殊免許が、そして3トン以下の場合には特別教育および小型特殊免許がそれぞれ求められます。いずれの場合も、満18歳以上の方を対象としています。
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