サンドコンパクションパイル工法(SCP工法)とは軟弱地盤対策として採用される工法の1つであり、軟弱地盤層へ砂を打ち込み、砂杭を造成して締固めを行い、地盤強度を確保します。土木施工管理技士として知っておくべきサンドコンパクションパイル工法を紹介します。
サンドコンパクションパイル工法(SCP工法)とは軟弱地盤の内部へ地表から砂を打ち込み、砂杭を造成して締固めを行う軟弱地盤対策の1種です。
砂を打ち込む際には振動や衝撃によるプレッシャーを利用し、軟弱地盤へ垂直に砂を打ち込んで砂杭とすることで、建築物による過重を砂杭が分散します。これにより軟弱地盤への負担が軽減され圧密沈下量を低下できるといったことがポイントです。
実質的に砂と粘土層の強制的な置換法であり、サンドドレーンと同等の効果として排水距離を短縮し、圧密促進効果をもたらせることも特徴です。
なお動的エネルギーを使用するサンドコンパクションパイル工法(SCP工法)に対して、静的エネルギーを使用する静的締固め地盤改良工法(SDP工法)も存在します。
海上サンドコンパクションパイル工法(海上SCP工法)とは文字通り海域で行われるサンドコンパクションパイル工法であり、施工には専用のサンドコンパクション船(SCP船)が利用されます。
SCP船から海底の地盤中へ砂杭を打設することで地盤を安定させることが海上サンドコンパクションパイル工法の目的であり、護岸工事や空港建設における埋め立て工事などにおいて地盤の強度確保対策として利用されることがポイントです。
海上サンドコンパクションパイル工法を実施するためにはあらかじめ深浅測量を徹底し、さらに事後の測量も行って状態を把握しなければなりません。またボーリング調査による強度確認といったチェックも必要です。
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