土木施工管理技士の試験対策として、社会情勢や時事性の高いテーマにも日頃から関心を持っておくことが大切です。特に近年では、老朽化した下水管の破裂による道路陥没や、地盤の劣化による事故などが全国で相次いでおり、「社会資本(インフラ)の老朽化」は重要な時事トピックのひとつとして、試験でも問われる可能性が高まっています。
このページでは、社会資本の老朽化に関する現状や課題、対策などをわかりやすく解説します。
日本では、高速道路や一般道をはじめ、上下水道・トンネル・港湾施設など、多くの「社会資本(インフラ)」が整備され、人々の生活基盤を支えています。
これらの多くは、高度経済成長期に集中的に整備されたものであり、現在もそのまま使用されている施設も少なくありません。その結果、経年劣化によって老朽化が進行し、各地で安全性に関する課題が顕在化しています。
インフラの法定耐用年数はおおむね50年とされており、今後20年以内に多くのインフラが寿命を迎えると予測されています。これは、土木業界全体にとって非常に重要な課題です。
実際に老朽インフラによる事故や損傷は全国で発生しており、たとえば下水管の破裂による道路の陥没事故では、トラックが巻き込まれ、運転手が行方不明になるという深刻な事例も報告されています。
また、小規模な構造物の損傷や事故も後を絶たず、修繕や補修のたびに多額の費用が必要になるなど、インフラの維持管理にかかるコストも社会問題化しています。
インフラは、基本的に国や自治体が管理責任を持っていますが、昨今では少子高齢化や地域の人口減少、景気低迷といった要因によって、維持管理に必要な財源や人材の確保が難しくなっています。
特に地方自治体では、税収減や技術系職員の不足により、インフラの定期点検や更新作業に対応できない事例も増えつつあります。加えて、建設業界全体での人手不足も影響しており、予算があっても施工体制が整わないといった構造的な課題も指摘されています。
従来のインフラ維持管理では、劣化が顕在化してから修繕を行う「事後保全」が主流でしたが、これには多額の費用や時間がかかり、事故や供用停止といったリスクも伴います。
こうした背景から、現在では早期点検や診断をもとに、故障や劣化を未然に防ぐ「予防保全」への転換が進められています。定期的な調査と計画的な更新を組み合わせることで、インフラの長寿命化と維持コストの最適化が期待されています。
また、維持管理の現場で活躍できる人材を育成するため、国と民間が連携して技術者育成やスキル継承にも力を入れています。こうした取り組みの一環として、国土交通省では2021年4月に「インフラDX総合推進室(通称:インフラDXルーム)」を設置し、デジタル技術を活用した維持管理の高度化にも取り組んでいます。
参照元:道路構造物ジャーナルNET|国土交通省 本省にインフラDXルームを開設(https://www.kozobutsu-hozen-journal.net/news/18634/)
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