コーン指数は土質や地盤の強度(硬さ)を判断する指標の1つです。コーン指数が低い土ほど柔らかく、軟弱地盤として判定されます。本記事では、土木施工管理技士として把握しておくべきコーン指数について解説します。
コーン指数は、「コーンペネトロメーター」という円錐状(コーン状)のロッドを備えた機器を地面に押し込み、ロッド先端部にかかる抵抗力(kN/㎡)を数値化することで、地中の土質の硬さや強度を判定する指標です。
地中へ押し込む際の抵抗力が小さいほど土は柔らかく、コーン指数が小さいほど地盤の強度は低くなります。逆にコーン指数が大きいほど地盤の強度は高いと判断できます。
コーン指数は工事現場において、建設機械が安全に走行できる地盤強度があるかを確認する指標として利用されます。
日本道路協会が策定した「道路土工要綱」では、コーン指数と建設機械の対応表が示されています。たとえば、ダンプトラックが安全に走行するにはコーン指数1200kN/㎡以上が必要です。また、コーン指数が300kN/㎡以上の地盤でブルドーザーを使用する場合は、普通ブルドーザーではなく湿地ブルドーザーを選択する必要があります。
土木工事や建設工事の現場で発生する残土(建設発生土)は、コーン指数によって分類が定められています。
たとえば、コーン指数800kN/㎡以上であれば、土質や状態に応じて第1種建設発生土や第2種建設発生土として分類されます。また、コーン指数400kN/㎡以上の粘性土は第3種建設発生土として扱われます。
このため、残土の再利用を検討する際にはコーン指数の測定が不可欠となります。
コーン指数は主に以下の2種類の方法で測定されます。
JIS規格で定められている測定方法です。規定の型枠に土を詰めた供試体を作成し、コーンペネトロメーターを用いて土質の強度を測定します。
供試体の作成方法、コーンペネトロメーターの貫入速度、抵抗力の測定基準など、すべての手順がJIS規格で明確に規定されています。
コーンペネトロメーターを現場の地盤に人力で貫入させ、その際の抵抗力を測定する方法です。供試体を作成せずに現地盤で試験を行えることや、軟弱な地盤でも試験が可能という特徴があります。測定は地上から5m以内を対象範囲とし、深さ10cmごとの貫入抵抗を測定します。
ポータブルコーン貫入試験では、同一地点で2回以上の試験を実施し、深さごとの平均値からコーン指数を算出します。これにより、より正確な地盤強度の評価が可能となります。
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