圧入施工は下水道の整備などの工事現場で活用される技術であり、圧入施工技士は圧入施工の作業現場で責任者として活躍するための資格です。ここでは、土木施工管理技士のキャリア形成におすすめの圧入施工技士についてまとめました。
圧入施工技士は、下水道の整備などを行う際に、工事現場で圧入施工の責任者として従事するための資格です。圧入施工技士は厚生労働省によって、杭圧入引抜機に関する取り扱い技術や知識を適正に有している人材として認められており、工事現場の安全性の確保や品質の向上に貢献する専門家として活躍できます。
なお、圧入施工技士の資格には「一級圧入施工技士」と「二級圧入施工技士」の区別があります。
一級圧入施工技士と二級圧入施工技士の違いは、専門家としての経験や技能のレベル差にあります。資格のグレードとしては一級が上位であり、一級圧入施工技士は、圧入施工に関して極めて優れた技術や豊富な経験を有する人材が取得を認められます。また、一級取得者は圧入施工作業者への指導や教育も行うことができます。
一方、二級圧入施工技士は圧入施工の専門家として、工事現場で施工管理や進捗管理を責任者として担当できます。
圧入施工技士の資格を取得するためには、学科試験と実技ペーパー試験の両方で合格点を取らなければなりません。
試験の概要は以下のとおりです。
学科試験は選択式・択一式が採用されており、受験範囲としては圧入工法に関する事項、圧入機に関する事項、土木一般に関連する基礎知識が問われます。
実技ペーパー試験では、「圧入機運転シミュレータ」を使った試験を受けます。これは、モニター上でサイレントパイラーを操作する試験であり、受験者は事前に体験版データを使って勉強することが可能です。
一級と二級で学科試験の範囲は大きく変わりませんが、一級を受験するには、前提として杭圧入引抜機の特別教育を修了してから8年以上の実務経験を有する満26歳以上、または二級取得後5年以上の実務経験を有する満26歳以上であることが必要です。
圧入施工技士は一級でも二級でも、どちらも下水道工事や土木工事の現場で責任者として管理業務に携わることができます。これにより、二級圧入施工技士でも現場で高度な人材としてのニーズに応えることが可能となり、施工管理や進捗管理をまとめることができます。
また、資格取得には二級でも特別教育修了後3年以上の実務経験が求められるため、誰でもすぐに取得できる資格ではありません。したがって、土木施工管理技士としてキャリアアップや収入アップを目指す場合、まずは二級の資格を取得することが、存在価値を高めることにつながります。
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