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高速道路の更新・改良

近年の土木施工管理技士試験では、現場の知識だけでなく「社会的背景」や「政策への理解」が求められる傾向にあります。この記事では、老朽化が進む日本の高速道路にスポットを当て、更新や改良の動きとその背景、そして試験対策として押さえておきたいポイントをわかりやすく解説します。

高速道路の老朽化が深刻化している

日本の高速道路は、1960年代から一気に整備が進められました。名神高速や東名高速といった路線は、すでに供用から50年以上が経過しており、多くの橋やトンネルが“高齢”になっています。

国の調査によると、首都高ではすでに2割以上が供用50年以上で、今後20年で約6割に達するとも言われています。これはつまり、修繕や架け替えといった対応を放っておけば、全国各地で“通れない道路”が増えてしまうことを意味します。

さらに、老朽化の原因は「経年劣化」だけではありません。車両の大型化、交通量の増加、塩化物散布による腐食など、現代の環境に耐えられない構造物も増えつつあります。

なぜ“更新・改良”が必要なのか?

ただ修理するだけでなく、「更新」や「改良」といった踏み込んだ対応が求められているのには、いくつかの背景があります。

老朽化対策としての“更新”

傷んだ部分を補修するだけでは、根本的な問題は解決できません。床版や支承の取り替え、構造全体の補強といった“大規模更新”が必要な構造物も増えてきています。

災害に備えた“強化”

日本は地震・台風・大雨が多い国です。高速道路が壊れてしまえば、物資の供給もままならなくなります。実際に、1995年の阪神淡路大震災では高速道路の高架が崩れ、多くの被害を生みました。

現在では、橋脚やトンネルの耐震補強、のり面の安定化、非常口の整備など、「災害に強い道路づくり」が急がれています。

渋滞・物流対策としての“拡幅やスマートIC”

一部の区間では、交通量が想定以上に増えて慢性的な渋滞が起きています。そうしたエリアでは、車線を増やしたり、スマートIC(ETC専用の小規模なIC)を新設したりして、交通の流れを改善する取り組みが進んでいます。

これにより、トラックなどの配送ルートが短縮され、物流効率化・燃費向上などにもつながります。

環境対応としての“スマート化”

照明のLED化、排水設備の見直し、太陽光発電、EV充電設備の整備…。高速道路も、脱炭素社会に向けた取り組みが求められる時代になっています。

試験対策として押さえたいポイント

出題されやすいキーワードを覚えよう

土木施工管理技士の試験では、近年のインフラ事情や社会的な動きに関連したキーワードがよく出題されます。

たとえば、高速道路関連では「高速道路リニューアルプロジェクト」や「インフラ長寿命化計画」といった施策の名称、「スマートインターチェンジ(スマートIC)」のような新たな仕組み、「定期点検義務化(道路法改正)」といった制度の変化、「予防保全」への考え方の転換などが挙げられます。

また、現場で行われる具体的な対応として「橋梁の床版取替え」や「桁補強」などの工事方法も、知っておきたい用語のひとつです。こうしたキーワードは、ただ覚えるだけでなく、背景や目的までしっかり理解しておくことで、選択問題にも記述問題にも落ち着いて対応できるようになります。

技術者としての視点を持つ

また、試験では単なる暗記ではなく、現場をイメージしながら答える力が求められます。「なぜその工事が必要なのか」「施工時にどんな点に注意が必要か」といった視点を意識しておくと、実技試験(施工管理法)にも対応しやすくなります。

たとえば、「高速道路の床版取替工事を夜間に行う場合の注意点を挙げなさい」といった設問が出された場合、プレキャスト部材を活用して短時間での施工を可能にすることや、夜間作業中の安全を確保するための照明設備や作業帯の整備、通行止めの事前広報や周知の徹底などが挙げられるでしょう。

このように、「現場目線で考える力」を意識しておくことが、合格に一歩近づくカギになります。

まとめ

これからの土木技術者に求められるのは、「造る力」だけではありません。「守る力」や「長く使う工夫」も同じくらい重要です。高速道路の更新・改良は、まさにそうした力が試される分野。試験勉強の中でも、背景や政策まで含めて理解するように心がけましょう。

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