プルーフローリング試験は土木工事で用いられる、路床や路盤の締固めに関する測定方法です。このページでは、プルーフローリング試験の概要や重要性についてまとめていますので、土木施工管理技士を目指す上で把握しておきましょう。
プルーフローリング試験は、ローラー車やトラックなどを道路の上で走行させて道路の問題をチェックする測定方法であり、土木工事において路床や路盤の締固め状態などを測定するために用いられます。
プルーフローリング試験を実施して路床や路盤の適正性をチェックすることで、道路の変形・凹凸の発生を抑制したり道を行き交う人々の安全を守ったりとさまざまなリスクを緩和できます。
そのため、プルーフローリング試験は道路の造成などにおいて欠かせない測定方法の1つであり、土木工事に携わる土木施工管理技士を目指すのであれば、理解しておくことが望ましい事柄と言えるでしょう。
プルーフローリング試験は、土木工事などで造成した道路の状態や問題点をチェックするための測定方法です。道路の造成工事が完了する前にプルーフローリング試験を実施したとしても、完成後の道路の状況を適正に確認することはできません。
完成した道路の上をローラー車やトラックでゆっくりと走行し、沈下量を測定して変化量などを測定するため、先に道路の工事を完了・あるいは施工が完了している区間から試験を実施します。
プルーフローリング試験を実施する際は、同じ条件で少なくとも3回は車両を走行させて沈下量や変形量の確認を行わなければなりません。また、それぞれの測定結果は都度、適切に記録しておき、また目視によって変形カ所を見つけた際にもその部位や位置をチェックしておきましょう。
加えて、プルーフローリング試験の測定実施状況や測定後の路面状態に関して、デジタルカメラなどで写真を撮影し視覚的にもデータを記録しておくことが大切です。
プルーフローリング試験を請け負って実施するような場合、発注者から指定の様式が与えられていないケースも少なくありません。そのため、道路の状況や路面状態に問題が認められなければ報告書の提出を求められないといった場合も想定されます。
一方、クライアントや工事の仕様によってはプルーフローリング試験報告書の様式が指定されていたり、あらかじめ公開されていたりすることもあり、そのような場合は公開様式を活用して測定結果をまとめ、発注者へ報告しましょう。
プルーフローリング試験によって不良箇所や異常が発見された場合、当然ながら適切な対策を講じなければなりません。
例えば道路が陥没したり沈下したりしている場合、その場所は他の部分よりも支持力の不足が考えられます。そのため、プルーフローリング試験によって不良箇所が見つかった場合、そこの路床土の品質を改善したり、良質土へ置き換える際に厚みを増したりと、支持力を高める対策が必要です。また、処置後に再度プルーフローリング試験を実施し、再測定を行います。
重要なポイントの1つとして、プルーフローリング試験における道路の沈下量は路面に含有されている水分量に影響されるという点が挙げられます。そのため、プルーフローリング試験を実施する際の天候や事前の路面状況についても影響を考慮しなければなりません。
プルーフローリング試験は、路面の含水比が適度な状態で実施することが望ましいとされています。なお、晴れが続いている日はあらかじめ散水したり、雨が降っている日は最適含水比との差を測定したりして、チェック環境を整えましょう。
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