ヒービングは、土留め壁を設置して掘削工事を行っているときに、壁の外側の地下水位や地盤が下がり、その影響で土が内側へ回り込んでくる現象です。土木施工管理技士が現場で注意すべき「ヒービング」の原因や対策をわかりやすく解説します。
ヒービングは、粘性土地盤などの軟弱地盤で土留め壁を設置し、その内部を掘削している際に、掘削底面が周辺の地層や地下水の影響で押し上げられる現象です。
掘削中、壁の外側で地盤沈下や地下水位の低下が起こると、押し下げられた土が壁の下から回り込み、内部の掘削底面を押し上げて隆起させることがあります。
ヒービングが起こると掘削作業が難しくなるだけでなく、壁の外側の地層が沈下し、土留め壁が倒壊するリスクも高まります。
ヒービングは、状況や規模によっては深刻な事故や労働災害につながることもあるため、土木施工管理技士を含む現場責任者や管理者は、適切な対策を講じる必要があります。
対策として代表的なのは、土留め壁の根入れ長を深くしたり、剛性を高めたりする方法です。ほかにも、地盤改良によって掘削底面を強化したり、壁の背面地盤を切り下げて、ヒービングそのもののリスクを抑える方法もあります。
ボイリングは、ヒービングと同様に掘削工事中に発生する現象で、土留め壁の外側にある地下水位が下がることで、地下水が掘削底面から噴き出してくるものです。
ヒービングが土や地盤の隆起であるのに対して、ボイリングは水や土砂の噴出が特徴です。ボイリングも掘削作業における大きなリスクとなるため、地盤改良や地下水位の調整など、適切な対策が必要です。
ボイリングが、土留め壁の外側から地下水が掘削底面へ流れ込む湧き水現象であるのに対し、盤ぶくれは、掘削底面の下にある難透水層の水圧によって、底面が押し上げられたり、水が湧き出したりする現象です。
どちらも地下水が原因ですが、盤ぶくれでは壁の内部側での地盤改良や排水など、別の対策が必要になります。
また、盤ぶくれは一般的に大規模な工事現場で発生しやすいことも覚えておきたいポイントです。
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