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トラス構造とは

橋や仮設構台など、現場で見かける骨組みのような構造──それが「トラス構造」です。鋼材や木材を組み合わせた三角形の連続でできており、軽くて強い構造をつくるための工夫が詰まっています。

土木施工管理技士を目指す人にとって、トラス構造を理解しておくことは、図面を読む力や施工計画を考える力につながります。とくに橋梁や鉄骨構造の現場では、部材の配置や力の流れを把握しておくことで、トラブルを未然に防ぐこともできます。

この記事では、トラス構造の基本的な仕組みやメリット・デメリット、主な種類を解説していきます。

トラス構造とは?基本的な仕組み

トラス構造は、細長い部材(棒)を三角形に組み合わせて構成される構造形式です。三角形は、外から力が加わっても形が崩れにくく、力を分散して支えることができるという特徴があります。部材は主に「引張力」と「圧縮力」を受け持ち、曲げの力(モーメント)をできるだけ避けて安定させるのがトラスの基本的な考え方です。

現場では、次のような構造物に多く採用されています。

  • 橋梁の上部構造(トラス橋)
  • 工事用の仮設構台や足場
  • 大空間を覆う屋根やドーム

つまりトラス構造は、「軽くて丈夫な骨組みをつくるための工夫」として、さまざまな現場で生きています。

トラス構造のメリット

トラス構造の最大の利点は、軽くて強いことです。少ない材料で大きな荷重を支えることができるため、橋や屋根など“長い距離を支える”構造物に適しています。

また、部材が規格化されており、工場製作→現場組立という流れが取りやすい点も魅力です。施工の段取りが立てやすく、品質管理もしやすいというメリットがあります。

トラス構造のデメリット

一方で、トラス構造には接合部が多いという弱点があります。ボルトや溶接の箇所が増えるぶん、施工精度の管理が重要になります。

また、部材が細かく多いため、組立や検査に手間がかかる点も現場では注意が必要です。

トラス構造の主な種類

トラス構造にはいくつかの形があり、それぞれに特徴があります。ここでは、代表的なタイプをわかりやすく整理します。

  • ワーレントラス
    三角形が交互に並ぶ、最もシンプルで広く使われる形式です。荷重が均等に分散されやすく、橋梁や屋根などで多く見られます。構造が単純なぶん、施工もしやすいのが特徴です。
  • プラットトラス
    上弦材と下弦材が平行で、斜材が一定の方向に配置されたタイプです。鉄道橋など、直線的で安定した構造を求められる現場で多く採用されます。
  • ハウトラス
    プラットトラスに似ていますが、斜材の方向が反対で、主に木橋や古い鉄橋に多く見られます。部材ごとの力の受け持ちが明確で、力学的にも美しい構造です。
  • ボウストリングトラス
    アーチ状の上弦材と一直線の下弦材を組み合わせた形式です。軽量で見た目にも美しく、近年は歩道橋や屋根構造でも採用例が増えています。

こうしたトラスの違いを理解しておくと、図面を見たときに「どのような意図でこの形が選ばれているのか」が分かるようになります。

施工管理技士として押さえておきたいポイント

トラス構造は見た目がシンプルでも、実際の現場では繊細な管理が求められます。施工管理技士として意識したいのは、次のような点です。

  • 力の流れを意識すること
    どの部材が引張を、どの部材が圧縮を受けるかを理解しておくと、施工中の歪みや変形に気づきやすくなります。
  • 接合部の精度確認
    溶接やボルトの緩みは全体の強度に影響します。トラス構造では「小さなズレ」が大きな変形を招くこともあるため、管理が重要です。
  • 仮設計画との関係
    トラスの一部を仮設で支える場合、組立順序や支保工の位置も施工管理の判断に関わります。

こうした知識は、資格試験の勉強だけでなく、現場で信頼される施工管理技士になるための実務感覚にもつながります。

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