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トラフィカビリティ

土木工事の現場では、ダンプや重機が「問題なく走れるかどうか」が作業の進みやすさや安全性に大きく影響します。こうした地盤の走行性を表す考え方のひとつが「トラフィカビリティ」です。

この記事では、トラフィカビリティの概要や測定方法について紹介します。

トラフィカビリティとは

トラフィカビリティとは、建設機械や車両が地面を走行しやすいかどうかを表す指標のことです。土木工事では、ダンプトラックやバックホウなどの重機が頻繁に行き来するため、地盤がその荷重に耐えられるかどうかを事前に把握しておく必要があります。

トラフィカビリティは感覚的な「走りやすさ」ではなく、数値によって客観的に評価されます。その評価に用いられるのが「コーン指数(qc)」と呼ばれる数値です。このコーン指数(qc)の値が大きいほど地盤が硬く、建設機械が走行しやすい状態であることを示します。

反対に、トラフィカビリティが低い地盤では、車両がスタックしたり、走行によって地盤がさらに乱れたりするおそれがあります。そのため、工事を安全かつ効率よく進めるためには、トラフィカビリティを把握し、必要に応じた対策を検討することが重要です。

トラフィカビリティの評価・測定方法

トラフィカビリティは、建設機械が地盤を走行できるかどうかを判断するため、数値によって評価されます。その指標となるのが「コーン指数(qc)」と呼ばれる値です。

コーン指数は、地盤の硬さや抵抗の大きさを表すもので、数値が大きいほど地盤がしっかりしており、建設機械が走行しやすい状態であることを示します。反対に、数値が小さい場合は、走行性に問題が生じるおそれがあると判断されます。

このコーン指数を測定するために行われるのが、ポータブルコーン貫入試験です。

ポータブルコーン貫入試験とは

ポータブルコーン貫入試験とは、先端が円すい形状になった器具(コーン)を地面に押し込み、そのときに生じる抵抗から地盤の状態を評価する試験方法です。

試験は人力で行われ、一定の速度でコーンを地面に貫入させながら、深さごとの抵抗値を測定していきます。こうして得られた測定結果をもとに、トラフィカビリティの判断材料となるコーン指数が算出されます。

単管式と二重管式の違い

ポータブルコーン貫入試験に使用する測定器には、大きく分けて「単管式」と「二重管式」の2種類があります。

両者の大きな違いは、どこまでの深さを、どのような条件で測定するかにあります。

単管式は、コーンの先端抵抗に加えて、ロッド周囲の摩擦抵抗も含めて測定する方式です。構造が比較的シンプルで扱いやすい一方、摩擦の影響を受けやすいため、測定できる深さには限りがあり、一般的には浅い範囲での評価に用いられます。

一方の二重管式は、ロッド周囲の摩擦抵抗の影響を受けにくい構造になっており、より深い位置まで測定できるのが特徴です。深さ方向の地盤状況を把握したい場合には、二重管式が選ばれることが多くなります。

トラフィカビリティが低いとどうなる?現場で起こりやすい問題

トラフィカビリティが低い地盤では、建設機械やダンプトラックの走行にさまざまな問題が生じやすくなります。代表的なのが、車両がぬかるみにはまったり、タイヤや履帯が空転したりといった状況です。こうした状態になると、思うように作業が進まず、現場全体の効率が大きく低下してしまいます。

また、走行しづらい地盤で無理に作業を続けると、同じ場所を何度も通ることになり、地盤がさらに乱れやすくなります。結果として、最初よりも状況が悪化し、対策に余計な時間や手間がかかるケースも少なくありません。工程に遅れが生じるだけでなく、重機の稼働計画や人員配置の見直しが必要になることもあります。

安全面への影響も見逃せません。トラフィカビリティが低い状態での走行は、車両のバランスが不安定になりやすく、転倒や接触事故のリスクが高まります。特に雨天時や軟弱地盤では、ちょっとした判断ミスが事故につながる可能性があります。

このように、トラフィカビリティの低さは、「走りにくい」という問題にとどまらず、作業効率の低下、工程への影響、安全性の低下といった形で、現場全体の管理に大きく関わってきます。

トラフィカビリティが低い場合の主な対策

使用する建設機械を工夫する

ひとつ目の考え方は、地盤の状態に合わせて使用する建設機械を工夫することです。トラフィカビリティが低い地盤では、接地圧の高い車両ほど走行が難しくなります。

そのため、接地圧が低いクローラー式の重機を選んだり、タイヤの仕様を工夫したりすることで、走行性を改善できる場合があります。地盤を大きくいじらずに対応できる点が特徴です。

地盤そのものを改良する

次に考えられるのが、地盤自体の状態を改善する方法です。トラフィカビリティが低い原因が、地盤の軟弱さや水分の多さにある場合には、地盤改良によって走行性を高めることが検討されます。

ただし、地盤改良は工期やコストに影響しやすいため、工事全体の規模や期間を踏まえたうえで判断することが求められます。

作業方法や走行ルートを工夫する

必ずしも地盤や機械を変えなくても、作業の進め方を工夫することで影響を抑えられるケースもあります。たとえば、同じ場所を何度も走行しないようにルートを限定したり、作業の順序を見直したりすることで、地盤の悪化を防ぐことができます。

こうした方法は、現場をよく観察している施工管理技士だからこそ判断しやすい対策といえます。

一時的な作業路を設ける

短期間の作業や応急的な対応として、一時的な作業路を設けることもよくあります。鉄板や敷き鉄板、木材などを地面に敷設することで、荷重を分散させ、建設機械が走行しやすい状態をつくります。

恒久的な対策ではありませんが、安全性と作業性を確保するうえで、非常に実用的な方法です。

まとめ

トラフィカビリティは、建設機械が地盤を安全かつスムーズに走行できるかを判断するための考え方です。コーン指数(qc)という数値で評価され、現場の安全性や作業効率、工程管理にも大きく関わってきます。

トラフィカビリティが低い地盤では、作業効率の低下や安全面のリスクが高まるため、施工前に状況を把握し、適切な対策を検討することが重要です。

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