1級・2級ともに、土木施工管理技術検定の第二次検定で最初に配点されるのが「経験記述」です。ここで書く内容が採点者の第一印象を決めるため、対策が甘いと以降の問題でどれだけ得点しても合格ラインに届きません。
この記事では、経験記述の設問構成と合格答案の型、減点されやすい書き方を整理しました。
経験記述は毎年、以下の3つの設問で構成されています。
設問1は指定フォーマットへの記載、設問2・3は自由記述です。多くの受検者がつまずくのは設問2・3で、現場での対応を文章に再構成する力が問われます。
設問1の工事概要は、その後の設問2・3で書く内容と必ず整合させておく必要があります。工事の規模や自分の立場と、記述する技術的課題がかみ合っていないと、その時点で採点者は違和感を持つ答案に。書き始める前に、3設問を通して一つの現場の話としてつながっているかを確認しましょう。
経験記述で安定して得点する人は、必ず同じ「型」で書いています。順序は次のとおりです。
この5ステップを守ると、採点者は「課題→対応→結果」の因果関係を追いやすくなります。逆に、時系列で工事のあらすじを書くだけの答案は、技術的判断が伝わらず点数が伸びません。
特に重要なのは「複数案を検討したうえで採用案を決めた」プロセスを見せること。技術者としての判断力を評価する試験なので、案を1つだけ書くと「他の選択肢を検討していない」と受け取られてしまいます。
設問2で選ぶテーマは、多くの場合「品質管理」「安全管理」「工程管理」のいずれかです。それぞれ書きやすい題材の傾向があります。
自分の経験から書きやすいテーマを1〜2つに絞り、事前に完成答案を用意しておくのが定石です。当日その場で考えるのは危険なため、必ず練習答案を持参する感覚で準備しましょう。
テーマ選びで迷ったら、数値で語れる題材を優先するのがおすすめです。「スランプ値」「締固め度」「工程短縮日数」など、具体的な管理値や成果が明確な題材ほど、技術的判断が採点者に伝わりやすくなります。
採点でよく落とされるのが、次のような書き方です。
特に注意したいのが、抽象表現の多用です。「品質を確保した」ではなく「スランプ値を8±2cmで管理した」のように、数値と管理項目で語ると採点者に技術力が伝わります。字数制限がある試験なので、抽象語で埋めるほど得点機会を失うと考えたほうが良いでしょう。
経験記述は、直前に仕上げようとすると必ず失敗します。次のスケジュールで進めましょう。
本番1週間前の段階で「手書きで通して書き切れる」状態まで持っていくのが最低ラインです。当日は緊張で手が止まりやすいため、通し練習を最低3回は繰り返しておきましょう。
経験記述を突破して1級土木施工管理技士に合格すると、担当できる仕事の幅は大きく広がります。監理技術者・主任技術者としての現場責任者はもちろん、発注者支援業務のように現場常駐に縛られない働き方も視野に入ってくるでしょう。
試験勉強のモチベーションが続かないときは、合格後に選べる働き方を具体的にイメージするのがおすすめです。ゴールが見えると、日々の記述練習にも意味が出てきます。
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