1級・2級土木施工管理技士の第二次検定では、これまでの実務経験をもとにした記述問題が出題されます。品質管理をテーマにする場合は、現場でどのような課題があり、どんな管理を行って品質を確保したのかを具体的に伝えることが大切です。
この記事では、品質管理の経験記述を書くときの構成や題材の選び方、具体例、避けたい書き方について解説します。
品質管理の経験記述では、単に「品質を確保した」と書くだけでは、どのような工夫をしたのかが伝わりません。
工事の条件や課題を示したうえで、管理項目・管理方法・実施結果まで具体的に書くことを意識しましょう。
たとえばコンクリート工事なら、気温や施工条件を踏まえて何を管理する必要があったのか、そのためにどのような対策を行ったのかという流れで整理すると、経験に基づいた答案に仕上げやすくなります。
経験記述の題材は、自分自身が実際に施工管理に携わり、具体的な管理方法を説明できる工事を選びましょう。
特に、管理項目や基準値を具体的に示せる工事は、答案を組み立てやすい題材です。
ただし、実際の管理項目や基準値は工事の条件や適用される基準によって異なります。参考書の数値をそのまま使うのではなく、自分が担当した工事で実際に管理した内容をもとに整理することが重要です。
答案を作るときは、次のような順番で整理すると書きやすくなります。
ポイントは、「課題→対策→結果」のつながりを明確にすることです。
たとえば「気温が高くコンクリートの品質管理が難しい」という課題があった場合、「その課題に対して何を検討し、どのような対策を実施したのか」まで書きます。最後に管理結果を示せば、自分が現場で行った品質管理を具体的に伝えられます。
コンクリート工事では、施工時の気温や運搬時間など、現場の条件に応じて管理項目を検討します。
たとえば、暑い時期の施工であれば、コンクリートの温度やスランプなどを管理項目として設定し、運搬から打設までの時間や材料の管理方法を検討した経験を題材にできます。
「暑中施工でコンクリートの品質低下が懸念されたため、コンクリート温度やスランプを管理項目として設定した。材料の温度管理や運搬時間の短縮などの対策を行い、所定の品質を確保した」というように、現場の課題と、それに対して自分が行った管理を具体的に説明することがポイントです。
盛土工事では、含水比や締固め度などを管理項目として、所定の品質を確保するための施工方法を検討します。
たとえば、現場の土質や含水状態を確認したうえで、敷き均し厚や転圧方法を調整した経験などが題材になります。
「所定の締固め度を確保するため、現場の含水状態を確認し、必要に応じて含水比を調整した。さらに、敷き均し厚や転圧回数を管理し、現場密度試験によって締固め状況を確認した」のように、管理項目だけでなく、実際にどのような施工上の工夫をしたのかまで書きましょう。
「適切に管理して品質を確保した」といった説明だけでは、具体的にどのような管理を行ったのかが分かりません。
どの項目を管理したのか、そのために何を行ったのか、結果はどうだったのかまで書くことで、経験に基づいた内容になります。
数値を入れることは大切ですが、数字を並べるだけでは十分ではありません。
「なぜその管理が必要だったのか」「基準を守るために何をしたのか」まで説明しましょう。自分自身の判断や施工上の工夫が伝わる内容にすることが重要です。
参考書の例文をそのまま覚えて、本番で自分が経験していない工事について書くのは避けましょう。
経験記述では、自分が実際に担当した工事について、施工条件や課題、対策などを整理しておくことが基本です。試験前に複数の工事経験を振り返り、品質管理について説明しやすい題材を選んでおきましょう。
経験記述は、本番直前に一から考えるのではなく、早めに自分の経験を整理しておくと安心です。
最初から文章を暗記するのではなく、「工事概要→課題→対策→結果」の流れを自分の言葉で説明できる状態を目指しましょう。
また、完成した答案は、職場の先輩や資格スクールなどに見てもらうのもおすすめです。自分では分かりにくい説明不足や、文章の分かりにくい部分を確認できます。
品質管理の経験記述では、難しい言葉をたくさん使う必要はありません。
自分が担当した工事で、どのような品質上の課題があり、何を考えて、どのような対策を行ったのかを具体的に整理することが大切です。
まずは過去の工事経験を振り返り、品質管理について説明しやすい工事を1つ選んでみましょう。管理項目や数値、実際に行った対策まで整理しておけば、本番の答案も組み立てやすくなります。
1級土木施工管理技士を取得すると、主任技術者や監理技術者として担当できる業務の幅が広がります。資格取得後のキャリアもイメージしながら、まずは目の前の経験記述対策を進めていきましょう。
「キツい・汚い・危険」の3Kから
「休暇!高給!希望!」の3Kへ
土木施工管理技士の新しい働き方とは
本サイトの監修・取材協力企業
株式会社ティーネットジャパンとは
発注者支援業務において
日本を代表する企業
株式会社ティーネットジャパンは、公共事業の計画・発注をサポートする「発注者支援業務」において日本を代表する建設コンサルタントです。
建設コンサルタントにおける『施工計画、施工設備及び積算』部門の売上げで23年連続業界1位を獲得(『日経コンストラクション』2025年4月号「建設コンサルタント決算ランキング2025」)。主に官公庁の事務所に拠点をおいた業務のため、官公庁に準じた完全週休2日制。ゆとりある環境です。
